世界大手暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンスのチャンポン・ジャオ(CZ)共同創業者は9日、イーロン・マスク氏が運営するX(旧Twitter)に対し、自動ボットの全面排除を求める投稿を行った。
同氏は、プラットフォーム上で「人間とだけ交流したい」との意向を示した。また、ユーザーが手動で人工知能(AI)生成コンテンツをコピー&ペーストすることは許容しつつも、自動ボット投稿を防止するためにAPI投稿を無効にすべきだと提案している。
I think X should ban all bots. I only want to interact with humans here (not "Automated").
If someone uses Grok/GPT/DeepSeek to generate a tweet and copy and paste it here, fine. But API posting should be disabled. 🤷♂️@elonmusk
— CZ 🔶 BNB (@cz_binance) March 9, 2025
仮想通貨業界における詐欺ボット問題
この提言は、特に仮想通貨コミュニティにおいて、詐欺メッセージの拡散や影響力のある人物へのなりすまし、フィッシングリンクの拡散など、ボットによる問題が依然として横行していることが背景としてある。
ボットは主に、恋愛詐欺(ロマンス詐欺)の助長、アルトコイン価格の操作、ユーザーの安全を脅かすスパムコンテンツの配信などに悪用されている。さらに、インフルエンサーや著名人を模倣した偽アカウントを作成する能力が、問題をより複雑にしている。
その中で、実用的なアプリケーションに使用されるAIエージェントとソーシャルメディアボットの区別は、ソーシャルネットワークで悪用されない場合のAIの潜在的な利点を強調している。しかし、AI生成コンテンツの正確な規制も依然として課題となっている。
マスク氏は新規アカウントに少額の手数料を課すクレジットカード登録の義務化など、いくつかの解決策を提案してきたが、この問題に対する効果的な進展はほとんど見られていない。
今後の対応と課題
ボット問題はXに限らず、他のソーシャルメディアプラットフォームも自動アカウントの規制とその悪影響の軽減に苦慮している。
CZ氏のボット排除要請が効果的に実施されれば、より安全で信頼性の高いオンライン環境につながる可能性がある。しかし、これには本物のユーザーと自動アカウントを区別するための包括的なアプローチが必要だ。
CZ氏の行動喚起に対する広範な反応はまだ見られないが、ソーシャルメディアプラットフォームでのボット関連問題に効果的に対処する方法についての議論が再燃している。