暗号資産(仮想通貨)に特化したベンチャーキャピタル企業dao5は1日、第2号ファンドで2億2200万ドル(約317億4600万円)を調達したと発表した。
dao5は、米国投資企業ポリチェーンキャピタル(Polychain Capital)のテキン・サリミ(Tekin Salimi)元投資パートナーによって2022年に設立された。
同社の最初のファンドは1億2500万ドル(約178億7500万円)規模で、ベラチェーン(Berachain)やビットテンソル(Bittensor)といったブロックチェーン関連の新興企業への投資に充てられた。
今回の新たな資金調達により、dao5の運用資産総額は5.5億ドル(約786.5億円)へと大幅に増加した。この第2号ファンドへの主な出資者は、ファミリーオフィス(富裕層向け資産管理企業)や富裕層である。
市場の変化と技術の進展に対応
仮想通貨市場は投機的な成長から、機関投資家や政府システムとのより実質的な統合へと移行しつつある。この変化は、ブロックチェーン技術を主流分野に導入するプロジェクトの重要性を高めています。
ステーブルコインや資産のトークン化は、より安全で効率的な金融的仕組みを提供する可能性から需要が高まっている。
これは分散型金融(DeFi)分野でのイノベーションを促進する可能性がある。dao5は、これらの技術トレンドを活用する方針だ。
ファミリーオフィスや富裕層からの多額の支援は、変化するブロックチェーン業界を乗り切るdao5の能力に対する高い信頼を示していると言えるだろう。
今後の投資戦略と組織体制
dao5の第2号ファンドは、15から20の初期段階プロジェクトへの投資を目指す。特に、オンチェーンの公共インフラ、画期的なステーブルコインシステム、国家主権型の人工知能(AI)に焦点を当てる計画だ。
また、かつてアバランチ(AVAX)などのプロジェクトに関与したGeorge Lambeth氏をファンドマネージャーとして迎えたことは、経験豊富な人材を活用して成長を目指す同社の姿勢を強調している。
同社は主要コインだけでなく、将来性の高いアルトコインへも投資対象を広げる可能性がある。
さらに、dao5は年内に分散型自律組織(DAO)への移行を目指しており、これはガバナンス(組織運営の仕組み)とスケーラビリティ(事業規模の拡張性)における意欲的な取り組みを示すものだ。
dao5のようなベンチャーキャピタル(VC)の動向は、仮想通貨 おすすめ銘柄を探している個人投資家にとっても判断材料の一つとなるだろう。