仮想通貨取引所WOO Xがハッキング被害|被害額は1400万ドルに

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暗号資産のハッキング被害を象徴する、壊れたデジタルシールドのイラスト

暗号資産(仮想通貨)取引所WOO Xは25日、ハッキング被害を受けたと明らかにした

ブロックチェーンセキュリティ企業Cyversによると、攻撃はビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、バイナンスコイン(BNB)、アービトラム(ARB)の複数ネットワークに及び、被害額は約1400万ドルに達した。

不正出金は9つのユーザーアカウントから行われ、資産はイーサリアムやバイナンスコインに換えられ新たなアドレスに送金された。WOO Xは即時に出金を停止し、外部専門家と調査を開始している。

相次ぐ取引所ハッキングとWOO Xの対応

2025年7月には、仮想通貨業界で大規模なハッキングが相次いでいる。19日にはCoinDCXで4400万ドル、16日にはBigONEで2700万ドルの盗難事件が発生した。

これらの事件により、2025年における仮想通貨ハッキングの累計被害額は31億ドルを超え、取引所のセキュリティインフラにおける脆弱性が浮き彫りになっている。

特に被害額が大きかったイーサリアムの盗難は、業界に大きな衝撃を与えた。

今回のWOO Xへの攻撃は、複数のネットワークを横断して資産を移動させる巧妙な手口が用いられた。しかし、被害は9つのアカウントに限定され、同社の企業ウォレットや他のユーザー資金への影響はなかったため、迅速な封じ込めが可能となった。

利用者への全額補償と今後の対策

WOO Xは、影響を受けた利用者に対し、内部留保を用いて被害額を全額補償すると約束している。現在、オンチェーンでの取引分析とオフチェーンでの手続き監査を含む、包括的なセキュリティレビューを実施中だ。

根本的な原因はまだ調査中だが、初期の調査結果では、今回の攻撃はWOO Xのコアインフラとは無関係の独立した事案である可能性が示されている。

セキュリティ体制の見直しが完了するまで出金は停止されるが、取引や入金サービスは通常通り継続している。同社は公式チャンネルを通じて、調査の進捗状況を随時報告する方針だ。

今回の事件は、ビットコインのような主要通貨も含め、あらゆる資産がリスクに晒されていることを示している。

著者: 松田 明日香

暗号資産投資を2020年に始め、ビットコインやNFT、DeFiなど複数の分野で投資経験を有する。2025年1月にICOBenchに参加し、専門的な暗号資産ライティングを手掛けている。