コインベースとペイパル、PYUSD普及を目的とした提携拡大へ

私たちを信頼する理由
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コインベースとペイパルのロゴがPYUSDステーブルコインを取り囲む抽象的なデジタルアート

暗号資産(仮想通貨)取引所のCoinbace(コインベース)は24日、決済大手PayPal(ペイパル)との既存パートナーシップ拡大を発表した

今回の協力は、ペイパル発行の米ドル連動型ステーブルコインであるPayPal USD(PYUSD)の採用と利用促進を目的としている。

今回の提携により、コインベースのプラットフォームでは、個人および機関投資家向けにPYUSDと米ドル間の交換手数料が無料となる。

これにより、利用者はコストを意識せず円滑な取引が実現できる見込みである。 さらに同社は、PYUSDを自社のカストディ(資産保管の仕組み)および取引インフラに統合する。

これにより、手数料なしでPYUSDと米ドルを1対1で交換できる体制を整え、日常決済や各種プラットフォームでの普及拡大を目指す。

PYUSD普及に向けた具体的な取り組み

手数料無料の交換サービスは、PYUSDの利用魅力を高める重要な要素となる。利用者はコストを意識せず、両通貨を自由に交換できる。

また、ペイパルはPYUSD普及へ向けた取り組みも進める。同社は、PYUSD保有者向けにメリット報酬システムの導入を予定し、年間リターンを提供することで保有と利用を促す。

コインベースは交換サービスに加え、PYUSDのインフラ支援の強化も進める。将来的には、ペイパルが保有する幅広い加盟店ネットワークへの統合も視野に入れ、実現すれば主流商取引でのステーブルコイン採用を大きく推進する可能性がある。

ステーブルコイン市場の成長と背景

今回のパートナーシップ強化の背景には、急速に成長するステーブルコイン市場がある。

市場規模は2028年までに2兆ドルに達すると予測され、従来の決済システムに代わる安価かつ迅速な手段として期待が高まっている。

加えて、米国で規制が明確化される中、市場の信頼性向上とイノベーション促進が進んでいる。

こうした中、ステーブルコイン発行者間の競争が激化し、市場シェア拡大のため戦略的提携が進む動きが見られる。

今回のコインベースとペイパルの提携は、デジタル決済においてステーブルコインの役割が一層重要となっていることを示す。

米ドルに安定して連動するPYUSDは、この分野で中心的な役割を果たす可能性がある。

今回の提携は、PYUSDのようなステーブルコインがより広範な仮想通貨エコシステム内で重要な役割を担い始めていることを示す。

同プラットフォームは安全な仮想通貨ウォレットとしても利用されている。将来的には、PYUSDが分散型金融(DeFi)アプリケーションで採用される可能性もある。

著者: 佐山 美代子

2018年より仮想通貨投資を始め、同時に暗号資産ライターとしてキャリアをスタート。ビットコインをはじめとした主要仮想通貨の市場動向を追いながら、Web3.0分野のコンテンツ制作で豊富な経験を積んできました。専門性と読者理解を兼ね備えたライティングで、高品質な情報を提供します。