コインベース、仮想通貨CAKEの上場計画|BNB経済圏に進出

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デジタル取引プラットフォームとパンケーキのマスコットキャラクター

暗号資産(仮想通貨)取引所大手のコインベースは4日、分散型取引所(DEX)パンケーキスワップのネイティブトークンCAKEを上場ロードマップに追加した。

この決定は、従来イーサリアム(ETH)系トークンを優先してきた同取引所にとって注目すべき戦略転換を示している。

CAKEトークンは、大手仮想通貨取引所バイナンスが提供するBNBチェーン上で展開されており、今回の追加はコインベースがBNBエコシステムとの関わりを拡大する戦略的な動きといえる。

パンケーキスワップ取引が活況

今回の上場検討の背景には、パンケーキスワップの堅調な成長がある。

同プラットフォームは、2025年5月に1700億ドルを超える記録的な取引量を達成した。この活動量の急増は、「PancakeSwap Infinity(V4)」のリリースや、分散型金融(DeFi)市場の活況などが要因として考えられる。

コインベースによるCAKEトークンの上場ロードマップへの追加は、CAKEトークンの流動性向上と米国市場での取引量増加を目的としている。

CAKEの米国トレーダーへのアクセス向上は、DEXやイールドファーミングプロトコル内でのトークンの実用性を高める効果が見込まれる。

BNBエコシステムへ進出

今回の動きは、コインベースがイーサリアム中心の従来路線から多チェーン対応へと戦略をシフトしていることを示している。

BNBチェーンは、DeFi分野でイーサリアムの有力な代替選択肢として成長しており、コインベースはこの成長を認識している。

同社はまた、コインベースワンメンバー向けに隔週8453ドルの報酬を提供するエアドロッププログラムを実施し、ユーザーがパンケーキスワップなどのプラットフォームにウォレットを接続することを促している。

こうした取り組みは、オンチェーン活動の活性化につながる可能性がある。

ただしコインベースは、今回の上場検討について「投資助言を構成するものではない。」と明示している。

著者: 早藤 佑太

2020年より暗号資産(仮想通貨)投資を開始。2021年よりSNSやブログでもコンテンツ発信を開始。2025年よりICOBenchのライターとして参加。