ブロックチェーン技術企業のBTCSは28日、イーサリアム(ETH)の保有量を大幅に拡大したと明かした。
同社は現在、7万28ETHを保有しており、その評価額は約2億7000万ドルに上る。これは、独自の資金調達戦略を通じて1万4240ETHを追加取得した結果だ。
DeFiと伝統的金融を融合した独自戦略
この資産拡大の背景には、DeFi/TradFi Accretion Flywheelと名付けられた戦略がある。DeFiのプロトコルを活用した借入と、TradFiの資本市場を組み合わせ、低コストでの資金調達を可能にする手法だ。
BTCSは2025年、この戦略を通じて総額2億700万ドルを調達した。内訳は、市場価格での株式売却やDeFiによる借入で6240万ドル、さらに1000万ドルの転換社債発行が含まれる。
この戦略により、株主資本の希薄化を抑えつつ、イーサリアムを継続的に蓄積し、利回りを生み出す循環を構築している。
イーサリアムエコシステムへの集中とリスク管理
調達資金は、イーサリアム関連インフラの拡充に活用される。具体的には、ステーキング、ブロック構築、AIを活用したエンゲージメントツールの開発などが含まれる。
BTCSは単に暗号資産(仮想通貨)を保有するだけでなく、ステーキング報酬などの収益機会を積極的に取り入れ、イーサリアム特化型公開企業としての地位確立を目指す。
BTCSのチャールズ・アレンCEOは「1株あたりのイーサリアム保有量を増やし、同時に収益成長を推進することで、最高のイーサリアム特化型公開企業を構築している」と述べた。
同社は資産拡大と並行してリスク管理も重視しており、純資産価値に対するレバレッジ比率の上限を40%に設定。規律ある資本構成の維持を図っている。