ジャック・ドーシー氏率いるBlock(ブロック)社は10日、企業のビットコイン(BTC)保有を追跡・管理するためのオープンソースダッシュボードを公開した。
同社のBlock Open Source部門が開発したこのダッシュボードは、ビットコインとUSドルのリアルタイム価格クオートAPIと共に公開された。
企業がビットコイン資産を効率的に管理・追跡できるよう設計されており、同社の公開GitHubリポジトリから利用可能となっている。
このツールにより、開発者や企業は自社のビットコイン資産をモニタリングするためのカスタム機能を構築できるようになる。
企業ビットコイン採用の増加に対応
この新ツールの開発背景には、企業のバランスシートにビットコインを含む暗号資産(仮想通貨)を追加する動きの活発化がある。
多くの企業が資産の分散化、エコシステムのサポート、インフレへの対策としてビットコインを取り入れており、専門的な管理ツールへの需要が高まっていた。
Block社はビットコインをより利用しやすく透明性の高いものにするという使命に沿って、企業利用のための専門ツールを提供することを決定したかたちだ。
AIを活用した開発
このダッシュボードの初期プロトタイプは、非エンジニアによってBlock社のAI(コードネーム「goose」)を使用して作成されている。
ダッシュボードは財務チームや経営幹部向けに、ユーザーフレンドリーなインターフェースを通じてビットコイン保有の米ドル価値をリアルタイムで可視化する。
今後の開発計画としては、四半期末レポート作成のための過去の価値検索機能など、企業の財務報告能力を強化する機能の追加が予定されている。
Block社とビットコイン
Block社は、ドルコスト平均法プログラムを通じてビットコインへの投資を継続しており、Cash Appのビットコイン売買機能など、同社のプラットフォーム全体でビットコイン関連イニシアチブをサポートしている。
同社はビットコインが経済的エンパワーメントとより開かれた金融システムの実現に不可欠だと考えており、今回のツール公開もその理念に基づいている。
このダッシュボードの登場により、今後さらに多くの企業がビットコイン資産管理の効率化を図ることが期待される。