ブラックロックCEO「ビットコイン70万ドル到達する」と発言

世界最大の資産運用会社ブラックロックのラリー・フィンク最高経営責任者（CEO）は23日、ビットコインの価格が最大70万ドル（約1億500万円）に到達する可能性があると述べた。

ビットコイン価格予測と機関投資家の役割

フィンク氏は、機関投資家、特にソブリン・ウェルス・ファンド（政府系ファンド）が運用資産の2%から5%をビットコイン（BTC）に配分した場合、価格が50万ドルから70万ドルまで上昇する可能性があると指摘した。

同氏は2021年まで仮想通貨に対して懐疑的な立場を取っていたが、この発言は同氏の見方が大きく変化したことを示している。

BlackRockのビットコインETF、運用資産235億ドルを突破

ブラックロックのiShares Bitcoin Trust（IBIT）は、1月の上場以来、運用資産残高が235億ドル（約3兆5250億円）を超える急成長を遂げている。

注目すべき点として、IBIT投資家の75%がiSharesのETFに初めて投資する新規投資家だという。この数字は、暗号資産（仮想通貨）への機関投資家の関心が着実に高まっていることを示している。

「恐怖の通貨」としてのビットコイン

フィンク氏はビットコインを「恐怖の通貨」と表現し、経済的・政治的な不確実性に対するヘッジとしての役割を強調した。

現地通貨の価値下落や政治的不安定性に対する保険として、国際的な投資手段になり得るとの見方を示している。

機関投資家の参入拡大へ

ブラックロックCEOの発言は、仮想通貨市場が新たな段階に入ったことを示唆している。特に注目すべきは、政府系ファンドなど大規模機関投資家の参入可能性だ。

フィンク氏は、規制環境の変化や米国の選挙結果がビットコインの成長軌道に与える影響は限定的との見方を示している。

世界最大の資産運用会社のCEOによるこの強気な見通しは、機関投資家の間で仮想通貨投資への関心が一段と高まる可能性を示唆している。