暗号資産(仮想通貨)取引所のBitgetは16日、ユニセフ・ルクセンブルクと提携し、少女向けのブロックチェーン教育イニシアチブを開始すると伝えた。
この3年間のプログラムは、2027年までに30万人の少女にデジタルリテラシーとブロックチェーン技術の教育を提供することを目的としている。
Web3企業と国連機関の画期的な協力
この取り組みは、ユニセフの「ゲームチェンジャーズ連合」の一環として実施される。
対象国はアルメニア、ブラジル、カンボジア、インド、カザフスタン、マレーシア、モロッコ、南アフリカの8カ国だ。Bitgetの貢献により、9カ国目が追加される可能性もある。
今回の提携は、民間企業の技術革新と国際的な教育活動を結びつけるものだ。将来の技術へのアクセスを民主化するというユニセフの使命とも一致する。
Bitgetは資金提供だけでなく、Web3開発者やブロックチェーン起業家とユニセフをつなぐ役割も担う。このように、暗号資産(仮想通貨)業界全体で社会貢献への意識が高まっている。
ユニセフ・ルクセンブルクのサンドラ・ヴィッシャー氏は、「イノベーションは誰もが参加できる力となり、すべての人々のために技術が機能することを保証するべきだ」と述べ、この提携の意義を強調した。
ゲームで学ぶ最先端技術とジェンダー平等
このプログラムでは、ユニセフ初となるブロックチェーンに特化した研修モジュールが開発される。研修はBitgetの教育プラットフォームBitget Academyを通じて提供される。
オンライン講座と対面式のセッションを組み合わせたハイブリッド形式で、特に支援が届きにくい地域の少女たちも参加しやすくなる。
カリキュラムは、ブロックチェーンの基礎やスマートコントラクト、デジタルリテラシーを網羅する。特に、代表的な技術であるビットコイン(BTC)の仕組みなどを通じて、分散型台帳技術への理解を深める。
特筆すべきは、ビデオゲーム制作を中心とした実践的な活動を通じて、複雑な概念を学べる点だ。このゲーミフィケーションの手法は、若者の関心を引きつけ、学習効果を高めることを狙っている。
このイニシアチブは、テクノロジー分野における根強い男女格差の是正を明確な目標に掲げている。ブロックチェーンのような新興技術を活用し、社会的に疎外されがちなグループに力を与える重要な一歩となるだろう。
こうした革新的な技術を学ぶことで、少女たちが将来的にイーサリアム(ETH)などのプロジェクト開発に参加する道も開かれるかもしれない。