ビットコイン(BTC)の価格は過去最高値付近で推移しているものの、そのチェーン上での活動量は著しく低調であることが7月6日に明らかとなった。
この現象は、ネットワークの利用需要が価格の動きと連動していないことを示唆する。
ブロックチェーン上の未確認トランザクションは通常、メモリプール(mempool)と呼ばれる領域に一時的に蓄積される。
メモリプールは、マイナーによってブロックに取り込まれるのを待つトランザクションの保留場所である。
Blockchain.comのデータによれば、7月6日の時点でメモリプールに存在するトランザクション数は約5,000件にとどまり、記事執筆時点においてもその数は15,000件程度であった。
これは、2024年後半にビットコイン価格が史上初めて10万ドル(約1,460万円)を突破した際に記録された約15万件の水準には遠く及ばない。
今年3月以降、メモリプール内のトランザクション数はおおむね3,000件から3万件の間で推移しており、ネットワーク全体の活動が持続的に低迷していることが読み取れる。
このように、ビットコインが10万ドルを超える価格帯で安定しているにもかかわらず、オンチェーンでの利用需要は活発化しておらず、ネットワーク自体に対するユーザーの関心や利用意欲が必ずしも価格と比例していない実態が浮かび上がっている。
専門家が示す危機感と市場の構造変化
マーケティングおよび事業開発ディレクターのジョエル・バレンズエラ氏は、「ビットコインのメモリプールはほぼ完全に空だ」とX(旧Twitter)で述べた。
同氏はさらに、「マイナーの収益のうち、手数料から得られる割合は1%の数分の一にまで低下している」と指摘する。
「端的に言えば、ビットコインの実際のユーザーのほとんどが去ってしまった。しかも史上最高値圏でだ」とバレンズエラ氏は付け加え、この状況をネットワークが破綻するか、あるいは「政府や機関によって運営される完全に管理型の資産」になるかの大きな危機であると呼んだ。
ソラナ基盤の新しい仮想通貨が誕生
このようなビットコインの停滞を背景に、市場の関心はソラナエコシステムのような、より活発な分野へとシフトしている。
その中で特に注目を集めるのが、ミームコインの文化と実用性を融合させた暗号資産(仮想通貨)のSnorter Bot(SNORT)である。
これはソラナ上で機能する高速トレーディングボットを動力源とし、資金調達ステージでは短期間で150万ドル以上を調達するなど、市場からの強い期待が寄せられている。
ホワイトペーパーに記載の通り、今後はイーサリアムなど複数のチェーンへの展開も計画されており、ただのミームコインに留まらない長期的なビジョンも示している。
このような明確なユースケースを持つ新しい仮想通貨が、新たなリターンを求めるユーザーの受け皿となりつつある。
なお、ミームコインの購入には元本割れなどのリスクが伴うため、購入および運用はすべて自己責任で行う必要がある。