ビットコイン(BTC)ベースの非代替性トークン(NFT)市場は11日、1日あたりの売上高が約75%急増し、280万ドル(約4億600万円)に達した。
暗号資産(仮想通貨)データサイトCryptoSlam.ioの集計によるもので、市場が長らく停滞していたビットコインNFT分野の再活性化が明らかになった。
この動きは、ビットコインが再び勢いを取り戻し、10.4万ドル(約1508万円)を超えて過去最高値に迫る展開と重なっている。
かつて「死んだ」とも評されたビットコインNFTだが、今回の売上急増が市場の関心を呼び戻している。
ビットコインとNFT市場の連動した回復

ビットコイン価格の高騰は、NFTをはじめとする関連市場にも波及している。仮想通貨市場全体の楽観的なムードが投資家心理を刺激し、NFT分野への資金流入が加速した。
加えて、イーサリアム(ETH)も週次で20%以上値上がりし、2200ドル(約31.9万円)台を突破。アルトコインやNFT全体の売買が活発化した。
特にビットコインNFTは、イーサリアムが長らく支配してきたNFT市場の中で独自の地位を切り開いている。
主に「オーディナルズ」などの技術を活用し、希少性の証明を重視したコレクション品が支持を集めた。
今回の売上急増で、過去の停滞期に「終わった」と評されたビットコインNFTの存在感が再び高まっている。
NFT市場全体では、2024年末から徐々に取引高が回復傾向にあるものの、2021〜2022年の過去最高水準には達していない。
アナリストによれば、2025年中頃にはNFTの週間取引高が2億〜3億ドル(約290億〜435億円)に達する可能性があり、年間市場規模も約6億860万ドル(約882億4700万円)へ成長する予測が出ている。
今回のビットコイン(BTC)NFT売上急増について、CryptoSlam.ioは個別コレクションの詳細には触れていないが、有力なプロジェクトや投機的資産が取引を牽引したとみられる。
背景には米国・英国の貿易合意発表など、地政学的ニュースによるリスク資産全般への信頼感の高まりもあった。
NFT市場は依然として成長過程にあり、投資家にとっては新たなチャンスを提供している。今後もビットコインNFTを含む仮想通貨市場全体の動向が注目される。