Backed Financeは6月30日、同社が提供するトークン化株式プラットフォームxStocksの取引高が133万8000ドル(約1億9100万円)に達したと公表した。
取引には1200人以上のユニークトレーダーが参加したが、オンチェーンで実際に活動が確認されたのは6銘柄のみだった。
大手取引所との提携とDeFi統合が鍵
Backed FinanceはクラーケンやBybitといった大手暗号資産取引所と提携し、アップル、テスラ、エヌビディアなど、60種類以上の資産を取り扱っている。
トークン化された株式は、管理者が保有する実際の株式によって1対1で裏付けられている。また、発行や凍結の権限は厳格に管理されており、運用は規制順守を前提とした設計だ。
プラットフォームはソラナ(SOL)ブロックチェーンと統合されており、RaydiumやJupiterなどのDeFiプロトコルを通じて、トークン資産の取引やスワップ、流動性提供を可能にしている。
これにより、特に米国外の投資家にとって米国株式へのアクセスが容易になった。
なお、これらのトークンは、株主としての権利を直接的に持つものではない。配当も現金ではなく、追加トークンとして分配される。
人気銘柄に取引が集中、市場の関心示す
提供されている61銘柄のうち、実際に活発なオンチェーン取引が見られたのは、エヌビディアやテスラなどの6銘柄のみだった。これは、著名株式に対する市場の関心が集中していることを示している。
クラーケンでは、米ドルやステーブルコインUSDGでの取引手数料は無料だが、スプレッドは発生する。ユーザーは、ファントムなどのソラナ対応ウォレットでこれらのトークンを保有できる。
このサービスは米国居住者および米国市民を対象外としている。
今回の取り組みは、ブロックチェーンの相互運用性と効率性を活用し、伝統的な株式市場と分散型金融を接続する一例といえる。
こうした革新的なサービスは、暗号資産(仮想通貨)の普及にも一定の役割を果たす。