Baseチェーン上で動作するレバレッジ取引に特化した分散型取引所(DEX)のAvantisは4日、資金調達のシリーズAラウンドで800万ドル(約11億4400万円)を調達した。
著名ベンチャーキャピタルが共同主導する資金調達
We’re excited to announce our $8M Series A, co-led by @PanteraCapital, @foundersfund.
This raise accelerates our vision to build DeFi’s universal leverage layer — for everything.
Gold, FX, Oil, Equities, Crypto, Sports and more: 24/7, fully onchain, and accessible to anyone. pic.twitter.com/tUievq7k8h
— Avantis (@avantisfi) June 3, 2025
今回の資金調達ラウンドは、Paypalのピーター・ティール共同創業者によって設立されたFounders FundとベンチャーキャピタルのPantera Capitalが主導した。
Avantisは2023年9月にもPantera Capital主導で400万ドルのシード資金を調達しており、同社への継続的な投資となる。
シードラウンドにはFounders Fund、Galaxy、コインベース(Coinbase)のBase Ecosystem Fund、Modular Capitalも参加していた。
Avantisは、コインベースが運営するBase Layer 2ブロックチェーン上で構築された分散型デリバティブ取引所として運営されている。
同プラットフォームは永続取引と、市場取引を活発にする仕組みのマーケットメイキングプロトコルに特化し、複雑な流動性プロバイダー向けにカスタマイズされたリスク管理ツールを提供している。
従来資産取引への展開を目指す
今回調達した資金は、75億ドル規模のデリバティブDEXの拡張に充てられる予定だ。
Avantisの目標は、外国為替や商品といった伝統的な資産についても、ブロックチェーン上でレバレッジを効かせた取引を可能にし、その需要に応えることだ。
多くの分散型金融(DeFi)のデリバティブサービスが暗号資産(仮想通貨)を中心に扱っているのに対し、Avantisは実世界の資産を直接取引できる点で独自性を打ち出している。
価格の参照には外部の正確な情報を取り込む仕組みのオラクルを活用し、これによって既存の金融システムとDeFiの連携を目指している。
同社は、決済期限のないデリバティブ取引や、複数の資産を組み合わせたリスク管理に重点を置いている。
そして、レバレッジ取引の分野で「ユニスワップ(Uniswap) V3が市場に与えたような大きな変革」を実現するとしている。