暗号資産(仮想通貨)市場は先週、主要コインを筆頭に上昇傾向を示した。
特に、トランプ前米大統領による仮想通貨への好意的発言や、ビットコイン(BTC)の価格上昇、ソラナ(SOL)基盤ミームコインの時価総額増加が見受けられた。
これを受け、今週はアルトコインとして、スイ(SUI)、リップル(XRP)、Pi Network(PI)の3銘柄に注目する。
スイ(SUI)トークンアンロックが上昇の妨げとなるか
スイの価格は、エコシステム内でミームコイン人気が高まるとともに、管理者不在の分散型取引所(DEX)での取引量増加の影響を受け、上昇傾向にある。活発なエコシステムは基盤トークンの価格上昇を促進する要因となる。
しかし、今週予定される大規模なトークンアンロック(ロックアップ解除)は、上昇勢いを削ぐ恐れがある。相当額のSUIトークンが市場に放出される見込みで、供給圧力が強まる懸念がある。
テクニカル分析ではRSI(買われすぎ・売られすぎを判断する指標)が過熱状態を示している。今後は主要なサポートレベル(支持線)を試す展開となる可能性があり、注視する必要がある。
リップル(XRP)価格は重要な局面に
リップルの価格は、テクニカル分析上で非常に重要な分岐点に位置する。過去数ヶ月間、50日指数平滑移動平均線(EMA)と年初高値を結ぶ下降トレンドラインが抵抗線として機能していた。
具体的な価格水準や指標の数値は、最新の市場データに基づき更新する必要がある。この下降三角形は一般に弱気パターンと判断される。
リップルが下降トレンドラインおよび50日EMAを上抜けできなければ、弱気の見通しが継続する可能性がある。今後の値動きで、このテクニカルパターンが肯定されるか否かに注目される。
Pi Network(PI):「嵐の前の静けさ」か
Pi Networkの価格は、ここ数週間にわたり一定水準で横ばいが続いている。市場全体は回復基調を示す一方、PIはその流れに乗り切れていない。
最新の価格水準とコンソリデーションの状況は、引き続き注視する必要がある。しかし、この停滞は単なる現状維持に留まらず「嵐の前の静けさ」と捉える向きもある。
大手仮想通貨取引所への上場に関する噂(HTXが上場を示唆したとの情報があるが、公式発表はなく真偽は不明)が囁かれている。
もしポジティブなニュースが現実となれば、価格急騰の引き金となる可能性がある。
その他の注目動向と期待の新星 Solaxy(SOLX)
今週は、上記三銘柄以外にも注目すべき動きが複数確認される。Cetus Protocol、Maverick Protocol、Optimism、Pendle、Morphoなど複数のプロジェクトでトークンアンロックが予定されている。
また、大手暗号資産取引所バイナンスが支援するブロックチェーン、バイナンススマートチェーンではLorentzと呼ばれるアップグレードが実施される。
さらに、既存プロジェクトの動向に加え、市場では新たな有望プロジェクトとしてSolaxy(SOLX)が注目を集めている。
同プロジェクトは、ソラナとイーサリアムという二大ブロックチェーンを結びつける革新的なレイヤー2ソリューションとして、昨年末に登場。ソラナネットワークのスケーラビリティ問題に対処し、取引速度、効率性、流動性、セキュリティの向上を目指す。
Solaxyは、最近実施したプレセールで3200万ドルの資金調達に成功。この実績は、プロジェクトの革新性に対する高評価と投資家間での「乗り遅れへの恐怖」(FOMO)の表れである。
スケーラビリティ問題への取組みと主要ブロックチェーンの連携を目指す野心的なアプローチにより、Solaxyは2025年の仮想通貨市場で特に注目される存在となる。多くの投資家が高い成長ポテンシャルを期待し、熱い視線を向けている。