楽天ウォレットとは?特徴やメリット・デメリットを徹底解説

私たちを信頼する理由
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楽天ウォレットの画面

暗号資産(仮想通貨)への投資に興味があるけれど、どの取引所を選べば良いか迷っていませんか? 楽天ウォレットは、楽天グループが運営する国内の仮想通貨取引所であり、楽天ポイントとの連携などの特徴を持っています。このため、普段から楽天市場や楽天カードなど楽天のサービスを利用している方にとって、親和性の高い選択肢となるでしょう。

本記事では、楽天ウォレットのサービス内容や特徴、メリット・デメリットについても詳しく解説します。また、楽天ウォレット以外のおすすめウォレットについてもご紹介していきます。

楽天ウォレットとは?

楽天ウォレットは、楽天グループの楽天ウォレット株式会社が運営する暗号資産交換業者(仮想通貨取引所)です。2019年8月19日から暗号資産の現物取引サービスを開始しており、金融庁(関東財務局)に暗号資産交換業者として登録されています(登録番号:関東財務局長 第00015号)。

楽天証券との違いですが、楽天証券は株式や投資信託などの取引を行う証券会社で、楽天ウォレットは仮想通貨の取引を行うサービスです。

設立の背景と楽天グループとの関係

楽天ウォレットは、もともと2016年12月15日に設立された「みんなのビットコイン株式会社」という独立した仮想通貨取引所でした。2018年10月、楽天カード株式会社が同社の全株式を取得し、楽天グループの完全子会社となりました。その後、2019年3月1日に商号を「楽天ウォレット株式会社」に変更し、同年8月19日にサービス名称も「楽天ウォレット」としてリニューアルされました。

楽天ウォレットは、楽天グループの強固な基盤と広範な顧客ネットワークを活用できるという大きな強みを持っています。楽天会員は、既存の楽天IDを利用して簡単に楽天ウォレットの口座開設が可能であり、これにより新規ユーザー獲得において有利な立場にあります。

なお、2022年10月3日以降、楽天ウォレットは楽天グループの証券事業再編により楽天証券ホールディングスの100%子会社となっています。

楽天ウォレットのサービス内容や特徴

スマホの中に仮想通貨が入っている

ここでは、楽天ウォレットが提供しているサービスの内容について、詳しく解説します。

仮想通貨の現物取引

ユーザーは、楽天ウォレットが提示する価格で仮想通貨を売買できます(販売所形式)。

取り扱っている仮想通貨の種類は、ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、ビットコインキャッシュ(BCH)の3種類です。他の取引所と比較して取扱銘柄数は少ない水準であり、ICO仮想通貨なども取り扱っていません。

仮想通貨のレバレッジ取引

ユーザーは、証拠金を預け入れることで、預け入れた証拠金の最大2倍までの金額で仮想通貨を取引できます。

レバレッジ取引は、利益を大きくできる可能性がある反面、損失も大きくなる可能性があるため、リスク管理が重要です。また、レバレッジ取引では現物の受け渡しは行われず、差金決済による取引が行われます。

レバレッジ取引では、現物取引の3銘柄を含めた、以下の合計9銘柄で取引が可能です。

  • ビットコイン(BTC)
  • イーサリアム (ETH)
  • ビットコインキャッシュ(BCH)
  • ライトコイン(LTC)
  • リップル(XRP)
  • カルダノ(ADA)
  • ポルカドット(DOT)
  • ステラルーメン(XLM)
  • テゾス(XTZ)

楽天ポイントとの連携

楽天のポイントプログラム「楽天ポイント」を仮想通貨に交換できます(1ポイント=1円相当)。
最低100ポイントから交換可能で、通常ポイントのみ利用可能です。期間限定ポイントや他のポイントから交換したポイントは利用できません。
仮想通貨を売却して得た日本円を楽天のサービスで利用することで、間接的に楽天ポイントを獲得することも可能です。

楽天キャッシュとの連携

楽天キャッシュは、楽天グループのオンライン電子マネーです。

楽天ウォレットでは、保有している仮想通貨を楽天キャッシュにチャージすることが可能です。チャージ手数料は無料ですが、仮想通貨の売却に伴うスプレッドコストが発生する可能性があります。

楽天キャッシュは楽天市場や楽天ペイアプリでの決済に利用でき、楽天ポイント還元も受けられます。2024年6月4日からは、楽天キャッシュのご利用金額200円につき1ポイントが「楽天キャッシュ利用による獲得ポイント」として進呈されます。

楽天会員IDで簡単に登録可能

楽天ウォレットは、楽天会員IDがあれば簡単に登録可能です。

  • 情報連携: 楽天会員であれば、氏名、住所などの基本情報が自動的に連携されるため、入力の手間を省くことができます。
  • 本人確認の簡略化: 楽天銀行に口座を持っている場合、本人確認手続きが不要となり、より簡単に新規開設ができます。楽天銀行口座を持っていない場合でも、「らくらく本人確認」というオンラインでの本人確認方法を利用することができます。
  • 口座開設までの時間: 口座開設は最短で申し込み当日(即日)に完了する場合があります。ただし、審査状況や本人確認書類の提出方法によって変動する可能性があります。

楽天ウォレットの手数料

楽天ウォレットの手数料は、取引の種類、取引方法(販売所形式かレバレッジ取引か)、そして取り扱う仮想通貨の種類によって異なります。

以下に詳細をまとめますが、最新の情報は必ず公式サイトで確認してください。

現物取引(販売所形式)

  • 取引手数料: 楽天ウォレットの現物取引は販売所形式であり、取引手数料自体は無料です。ただし、提示される購入価格と売却価格にはスプレッド(価格差)が含まれており、これが実質的な手数料となります。
  • スプレッド: スプレッドは市場の状況によって変動します。具体的なスプレッドは取引画面で確認可能です。一般的に、流動性が低い仮想通貨ほどスプレッドが広くなる傾向があります。

レバレッジ取引

  • 取引手数料: レバレッジ取引では、Maker手数料、Taker手数料、建玉管理料が発生します。
  • スプレッド: レバレッジ取引にもスプレッドが存在し、市場状況によって変動します。
  • 建玉管理料: 1日あたり0.03~0.04%の手数料がかかります。

日本円の入出金

  • 入金手数料: 無料です。
  • 出金手数料: 300円(税込)の固定額です。

仮想通貨の入出庫

  • 入庫手数料: 仮想通貨を楽天ウォレットの口座に入庫する際の手数料は無料です。
  • 出庫手数料: 仮想通貨を楽天ウォレットの口座から外部のウォレットなどに出庫する際には、銘柄ごとに手数料が設定されています。例えば、ビットコインの場合は0.001BTCです。

楽天ウォレットのメリット

楽天ウォレットを利用することで得られるメリットは、楽天グループの強みを活かした独自のサービスや、仮想通貨取引所としての基本機能が充実している点にあります。

ここでは、主なメリットについて解説します。

楽天ポイントが使える・貯まる

楽天ウォレットの大きな魅力の一つは、楽天市場や楽天カードで貯めた楽天ポイントを仮想通貨の購入資金として利用できる点です。1ポイント=1円相当として使え、最低100ポイントから投資を始められるため、投資初心者にも適しています。

また、現物取引やレバレッジ取引を行うと、取引額に応じて楽天ポイントが付与される仕組みもあります。ただし、ポイント付与には条件がある場合があるため、詳細は公式サイトで確認が必要です。

さらに、期間限定ポイントなど使い道に困っていたポイントを仮想通貨という新たな資産に変えられる点も魅力的です。

楽天会員なら簡単に始められる

楽天会員であれば、楽天ウォレットの口座開設時に基本情報の入力が一部省略されるため、手続きが簡単でスムーズに取引を始められます。また、楽天IDとパスワードをそのまま利用できるため、新たにIDやパスワードを覚える必要がありません。

さらに、楽天銀行との連携がスムーズで、リアルタイムでの入出金が可能です。手数料がかからず、土日祝日も含めて24時間365日対応している点も利便性が高いです。

口座開設は最短即日で可能ですが、審査状況によっては時間がかかる場合があります。また、保有金融資産が不足しているなど、審査落ちする場合もあります。

安心のセキュリティ

楽天ウォレットでは、顧客資産の大部分をインターネットから隔離されたコールドウォレットで保管し、ハッキングなどのリスクを低減しています。また、仮想通貨の送金時には複数の秘密鍵を必要とするマルチシグ(マルチシグネチャ)を採用し、不正送金を防止します。

さらに、ログインや出金時には二段階認証を必須としており、不正アクセスを防ぐ仕組みが整っています。顧客資産と楽天ウォレットの資産を分別管理しているため、万が一楽天ウォレットが破綻しても顧客資産は保護されます。

レバレッジ取引が可能

楽天ウォレットでは、預けた証拠金の最大2倍までのレバレッジ取引が可能です。これにより、少ない資金で大きな利益を狙うことができますが、損失も大きくなる可能性があるためリスク管理が重要です。

取扱通貨ペアはビットコイン、イーサリアム、ビットコインキャッシュ、ライトコイン、リップルの5種類です。また、急激な価格変動による損失を防ぐため、証拠金維持率が100%を下回ると自動的にポジションが決済されるロスカットルールが設けられています。

スマホアプリで取引が簡単

楽天ウォレットのスマートフォンアプリは、初心者でも直感的に操作できるよう設計されています。チャートの表示や注文の発注など、必要な操作がスムーズに行えるため、時間や場所を問わず取引が可能です。

外出先でも相場をチェックしたり、注文を出したりできる利便性があります。また、アプリにも二段階認証などのセキュリティ機能が搭載されており、安心して利用できます。

このように、楽天ウォレットは楽天グループの強みを活かし、初心者から上級者まで幅広いユーザーに対応したサービスを提供しています。

楽天ウォレットのデメリット

悪いレビューと指をさす人

楽天ウォレットには様々なメリットがありますが、いくつかのデメリットも理解しておく必要があります。

ここでは、楽天ウォレットの主なデメリットについて詳しく解説します。

取り扱い銘柄の少なさ

楽天ウォレットのデメリットとしてまず挙げられるのが、取り扱い通貨銘柄の少なさです。2025年2月現在、楽天ウォレットで取り扱っている仮想通貨は、現物取引で3種類、証拠金取引で9種類となっています。このため、他の大手取引所と比較すると選択肢が限られています。

例えば、数十種類の銘柄を取り扱う取引所も存在するため、柴犬コインなどより多くの種類のアルトコインへの投資を希望するトレーダーにとっては物足りなさを感じるでしょう。より多くの銘柄や新しい仮想通貨に投資したい場合は、他の取引所との併用を検討する必要があります。

スプレッドの広さ

楽天ウォレットは「販売所形式」での取引がメインとなります。販売所形式では、提示された価格で簡単に売買できるメリットがある一方、スプレッド(売値と買値の差)が広いというデメリットがあります。

スプレッドは実質的な取引コストとなるため、スプレッドが広いほど取引コストが高くなります。特に、頻繁に取引を行う短期トレーダーにとっては、スプレッドの広さが大きな負担となる可能性があります。

楽天ウォレットのスプレッドは、他の取引所と比較して広い傾向にあるため、取引コストを抑えたい場合は注意が必要です。

取引所形式(板取引)の制限

楽天ウォレットでは、ユーザー同士が直接取引を行う「取引所形式(板取引)」の利用に制限があります。具体的には、「証拠金取引」のみ板取引が可能で、現物取引は板取引に対応していません。

板取引は、指値注文や逆指値注文など、より細かな注文方法を利用できるため、販売所形式よりも有利な価格で取引できる可能性があります。しかし、楽天ウォレットでは現物取引で板取引を利用できないため、取引の自由度が低いと感じるユーザーもいると思います。

そのため、現物取引で板取引を利用したい場合は、他の取引所を検討する必要があります。

楽天会員しか利用できない

楽天ウォレットを利用するには、楽天会員である必要があります。楽天会員でない場合は、まず楽天会員に登録する必要があり、手間がかかると感じる人もいるかも知れません。

また、楽天グループのサービスを普段利用しない人にとっては、楽天ウォレットを利用するメリットが少ないかも知れません。楽天ポイントを貯めたり使ったりする機会がない場合は、他の取引所の方が魅力的に感じる可能性があります。

Best Walletは多くの銘柄を取引したい人におすすめ

先ほど楽天ウォレットのデメリットで買える銘柄の少なさを解説しましたが、Best Walletであれば含めた1,000種類以上の仮想通貨銘柄を取り扱っています。そのため、ミームコイン投資をしたい人にはBest Walletがおすすめです。さらに、60以上のブロックチェーンにも対応しており、エアドロップキャンペーンも行われています。

また、プレセール仮想通貨なども楽天ウォレットでは取り扱っていないので、Best Walletの利用をおすすめします。

Best Walletの使い方

仮想通貨ウォレットであるBest Walletの登録方法と使い方は、以下の4ステップで終了します。

ステップ1:アプリをダウンロード

best walletのダウンロード方法

まずはアプリのダウンロードですが、偽サイトや不正アプリを避けるため、必ず公式サイトからBest Walletアプリをダウンロードしてください。
そして、ダウンロード後にアプリをインストールします。

ステップ2:初期セットアップ

 

best walletパスワード設定

アプリを開き、以下の設定を行います。

  • パスワード設定: 強固なパスワードを設定します。
  • 生体認証の有効化(任意): 指紋認証や顔認証を設定し、セキュリティを高めます。
  • PINコード設定: 取引時に必要なPINコードを設定します。
  • 二段階認証(2FA)設定(任意): よりセキュリティを強化したい場合は設定を推奨します。

ステップ3:シードフレーズ(リカバリーフレーズ)の設定・保管

best walletのリカバリーフレーズ設定画面

アカウント登録後、最も重要なシードフレーズの設定を行います。

  • シードフレーズの表示: アプリに表示される12〜24語のシードフレーズを正確にメモします。
  • 確認作業: メモしたシードフレーズを、アプリの指示に従って再入力し、正しく記録できたか確認します。
  • 安全な保管: シードフレーズは、以下の方法で厳重に保管してください。
  • オフライン保管: 紙に書き留める、または専用のハードウェアウォレット(Ledger Staxなど)に保存します。
  • 物理的保護: 金庫や貸金庫など、安全な場所に保管します。
  • 分散保管(任意): 複数の場所に分けて保管することで、紛失リスクを軽減できます。

シードフレーズはウォレット復元の鍵です。絶対に紛失したり、他人に教えたりしないでください。

ステップ4:仮想通貨の送金

best walletでの受け取り

ウォレットの準備ができたら、他のウォレットや取引所から仮想通貨を送金できます。

  1. アプリの「Trade」タブをタップ
  2. 「Receive」タブをタップ
  3. 受け取りたい仮想通貨を選択し、表示されたウォレットアドレスをコピー
  4. 送金元のウォレットや取引所で、送金先アドレス欄にコピーしたアドレスを貼り付け送金

上記の手順で、Best Walletの登録と初期設定は完了です。さらに詳しい情報は、Best Walletの始め方で解説しています。

まとめ

今回ご紹介した楽天ウォレットは楽天グループが運営する仮想通貨取引所であり、楽天ポイントとの連携や使いやすさ、セキュリティ対策などが特徴です。楽天会員であれば簡単に口座開設でき、普段から楽天のサービスを利用している方にとっては、特に利用しやすい取引所と言えるでしょう。

現物取引だけでなく、レバレッジ取引にも対応しているため、少額でも大きな利益を狙いたいという方には選択肢の一つとなり得ます。ただし、レバレッジ取引は儲かるチャンスと同様にリスクも高くなるため、十分な知識と経験が必要です。

もちろん取扱通貨数が少なく、草コインなどを扱っていない、スプレッドが広め、積立投資ができないといったデメリットも存在します。評判や口コミだけで選んでしまうと、おすすめの仮想通貨や最悪の場合は自分が希望する銘柄を買えない場合もあるので、Best Walletなど他の取引所とも比較検討しながら、自分に合った取引所を選ぶことが重要です。

楽天ウォレットに関するよくある質問

楽天ウォレットでのビットコインや仮想通貨の買い方は?

楽天ウォレットの取引で得た利益は、確定申告が必要ですか?

楽天ウォレットはキャンペーンをやっていますか?

楽天ウォレットは、マネーフォワードと連携できますか?

仮想通貨を売却できないときの原因はなんですか?

参考文献

名本 太陽

仮想通貨専門のWebライター。2017年からブロックチェーン業界に携わり、国内外の仮想通貨取引所やDeFiプロジェクトのホワイトペーパー、解説記事、プレスリリースを多数執筆。金融メディアでの連載経験もあり。専門はDeFi、NFT、メタバースで、最新トレンドに基づいた正確かつ分かりやすいコンテンツ制作を得意とする。