ニッポンアイドルトークン(NIDT)は、日本発のアイドル支援型トークンで、ファンが応援を通じてプロジェクトに参加できる新しい仕組みを持ちます。
一方でNIDTのチャートは上場以来右肩下がりとなっており、「NIDTの将来性はどうなの?」と気になる方は多いでしょう。
そこで本記事では、ニッポンアイドルトークン(NIDT)の将来性や価格予想を業界の最新情報も踏まえつつ解説していきます。
本サイトICOBenchは様々なアルトコインを分析しているため、ニッポンアイドルトークンへの投資を検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください。
ニッポンアイドルトークン(NIDT)とは?
通貨名 | ニッポンアイドルトークン(Nippon Idol Token) |
ティッカーシンボル | NIDT |
総発行枚数 | 10億枚 |
発行年 | 2023年3月(IEO実施) |
コンセンサスアルゴリズム | Proof of Stake(PoS) |
ニッポンアイドルトークン(NIDT)は、ブロックチェーン技術とメタバースを活用し、新たなアイドル文化を創出する日本発の仮想通貨です。株式会社オーバースが発行し、秋元康氏が総合プロデューサーを務める「IDOL3.0 PROJECT」の資金調達手段として、2023年にDMM BitcoinとcoinbookでIEOを実施しました。
総発行枚数は10億枚で、そのうち30%がIEOを通じて販売されました。
ニッポンアイドルトークンは、アイドルグループ「WHITE SCORPION」の結成や活動支援に活用され、ファンはNIDTトークンを通じてオーディションの投票やイベント参加など、アイドル運営に直接関与できるアルトコインです。
また、メタバース空間でのライブやNFTを通じた交流も計画されており、従来のアイドル応援の枠を超えた体験が可能です。
ニッポンアイドルトークン(NIDT)の特徴
ここからはニッポンアイドルトークン(NIDT)の特徴を解説します。
- ファン投票でアイドル選抜に参加できるガバナンストークン
- 国内IEOで誕生
- メタバース展開と海外進出によるグローバルなファン獲得
ファン投票でアイドル選抜に参加できるガバナンストークン
ファンがトークンを保有することで、アイドル選抜を左右するガバナンスに参加できるのがニッポンアイドルトークン(NIDT)の最大の魅力です。
ファンは購入したNIDTの保有量に応じて投票権を得て、114名の候補から最終11名を決定する選抜投票に参加。この仕組みにより、従来とは異なるファン主導型のアイドル運営が実現されています。
NIDTトークンは単なる投票権に留まらず、さまざまなユーティリティを備えることで、ファン活動を活発にする仕組みを持ちます。
- ファンランク制による特典付与:保有量・期間に応じて握手会やサイン会参加などランク別特典を享受できる
- メタバース/NFT連動:投票と連動した記念NFTを配布したり、アバター経由でのライブ参加など、Web3体験が可能
- チケット・物販・投げ銭への利用:コンサートチケット、物販、ライブでの投げ銭など多様な用途に対応し、ファンとアイドルの接点を促進する
さらに、NIDTはイーサリアムのERC‑20準拠でステーキング対応が見込まれており、トークン保有者は今後、ガバナンス参加と並行して資産増加を期待できる可能性もあります。
こうした投票、特典、金融的還元の三本柱が、NIDTを“ファンが運営に深く関与するトークン”として進化させており、アイドル文化とWeb3を融合させる画期的なトークンとして注目されています。
国内IEOで誕生
ニッポンアイドルトークン(NIDT)は、国内IEOとして2023年4月26日、DMM Bitcoinとcoinbook(コインブック)の2社によって実施されました。総発行枚数10億NIDTのうち30%にあたる3億NIDTがIEOで販売され、各社それぞれ1.5億枚ずつ配分されました。
よって海外の仮想通貨取引所では取り扱いがありません。
IEOによりファンや投資家が直接応援資金を提供する仕組みを作り、これまでの広告代理店に依存した調達モデルと異なる、ファン起点の資金調達を実現しています。
このモデルにより、アイドル活動にコミットしたファンが運営に近い存在として参加できる点が大きな特徴です。
メタバース展開と海外進出によるグローバルなファン獲得
NIDT(ニッポンアイドルトークン)は、リアルアイドル活動と並行してメタバース空間でのライブや交流を展開することで、ファンとの接点を拡大しています。
メタ空間ではアバターによる参加やNFT特典が可能になり、物理的制約なく世界中のファンとつながる新形態が注目されています 。
また、日本国内の少子高齢化を背景に、NIDTでは多言語対応のSNS戦略やAIチャット、デジタルコミュニティを活用して海外市場へ挑戦中です。これにより欧米・アジア圏を中心に日本アイドルファン層の拡大を図っています。
具体的な活動としては、以下の通り。
- メタバース内ライブ:バーチャル空間でのチケット販売やVIP特典、アバター交流が可能
- 多言語&AI対応:英語・中国語などでのSNS発信、AIでファンと自動対話する仕組みにより海外エンゲージメントを強化する、AI仮想通貨の側面
このリアル+デジタル+グローバル戦略により、NIDTは単なる国内ファン向けトークンから、世界中のアイドルファンを巻き込む次世代エンタメ通貨へ進化を模索しています。
ニッポンアイドルトークン(NIDT)の価格推移
ここからはニッポンアイドルトークン(NIDT)の価格推移を、コインブックのNIDTチャートを見つつ解説していきます。
2023年〜2024年:上場後に急騰、その後は横ばい
ニッポンアイドルトークン(NIDT)は、2023年4月26日の上場直後、IEO価格の5円からスタートし、短期間で価格が乱高下しました。これは新しい仮想通貨によく見られる現象です。
特に上場直後には1.2円まで急落したものの、その後は反発し、2023年7〜11月の期間で継続的に上昇しています。
この上昇トレンドには以下の要因が挙げられます。
- イベント盛り上がりによる需要増加:2023年8月にFinal Stage参加者の発表に伴い、ファンからの投票権需要が爆発的に高まり、価格は急騰。8月には約12円まで3倍超に
- プロジェクト進展による信頼醸成:秋元康氏が総合プロデュースを務めるIDOL3.0 PROJECTの中核トークンとして期待感が強まり、9月以降は100.5円近くの最高値を記録
2023年12月以降はファン熱が一段落し、需要が落ち着いたことで、価格は30〜40円前後で横ばい推移に入りました。以降、2024年を通して劇的なトレンドは見られず、IDOL3.0の進展待ちながら、ユーザー層に支えられたレンジ相場が続きました。
このように、上場直後の「急落→急騰」から、「プロジェクト進行による一時高騰」、そして「横ばい安定」と、NIDTの価格は2023年から2024年で三段階の推移を辿りました。
2025年:下落トレンドは継続中
2025年に入って以降、ビットコインとは真逆にニッポンアイドルトークン(NIDT)は一貫して下落基調が続いており、現在の取引価格は約5円前後です。
これには主に以下のような理由があります。
- 投票権の需要減少:ファンによる投票需要が一時期のピークを過ぎ、新曲リリース・新展開への期待が後退し、価格抑制要因に
- 取扱取引所の流動性縮小:DMM Bitcoinやcoinbookでの預かり残高は2025年ランキング上位ながら、実際の取引量は低迷傾向に
- ステーキング・決済導入先延ばし:予定されていたステーキングやメタバース決済の実装が遅れ、将来性への期待が薄れた影響
直近の価格はIEO時の5 円とほぼ同水準にまで回帰していますが、2024年後半まで続いた30~40円台の「横ばい」からは大きく乖離し、再び低ボラティリティ領域へ移行したと見るのが妥当です。
今後の価格反転には、以下のような新展開が鍵となります。
- 新アイドルシングルやライブ発表による注目の回帰
- メタバース/ステーキングなどユーティリティ機能の正式導入
- 海外ファン層への訴求拡大による取引ボリューム増
これらのトリガーがなければ、当面は現在の5円前後のレンジで推移する可能性が高いといえるでしょう。
ニッポンアイドルトークン(NIDT)の将来性・今後の見通し
ここからはニッポンアイドルトークン(NIDT)の将来性・今後の見通しがどうなのかを解説します。価格チャートからは厳しい現状が見えますが、ここでは多様な側面から分析していきます。
- ファン需要に極端に依存したトークン設計
- 流動性の乏しさと取引所上場の壁
- プロジェクト運営の不透明さ
ファン需要に極端に依存したトークン設計
NIDTはファンが価値を担保するトークンですが、それゆえに需要がファン活動に左右されやすいリスクも抱えています。
以下のように、トークン設計はファン依存型が色濃く、今後の見通しに関しても慎重な視点が必要です。
- ファン活動の強化が前提:NIDT保有量に応じてファン投票やNFT購入、ステーキング報酬などの特典が設けられており、これらの恩恵を得るためには積極的なファン行動と保有の継続が不可欠
- グループの動向が価格に直結:メジャーデビューやメタバースライブなどの要因で需要が大きく増減し、実際に2023年9月の高騰、12月の再上昇ではファンイベントと連動した動きが見られた
このように、NIDTの設計はファンの「推し活」に依存しています。
実用性の高いリップル(XRP)などとは異なり、ファン層の拡張や継続的な投資意欲がなければトークンの価値が維持しづらい構造です。
一方で、熱心なファンが多い場合には、投票・イベント参加・グッズ購入などを通じた強い需要が生まれ、将来的な価格上昇のトリガーとなり得ます。
今後はファンクラブやメタバース拠点、海外展開などでファン基盤を増やせるかが鍵となるでしょう。
流動性の乏しさと取引所上場の壁
NIDT(ニッポンアイドルトークン)は、IEOでDMM Bitcoinやcoinbookなど限られた取引所に上場したものの、市場全体での取引参加者が少なく、草コイン並に流動性が低い状況です。
流動性が乏しいと価格変動が激しくなりやすく、以下のようなリスクが伴います。
- 価格スプレッドの拡大:買値と売値の差が大きく、購入時または売却時にコストがかさむ可能性がある
- 大口注文の影響大:少量の取引でも価格に大きな影響が出やすいため、安定した売買が難しい
- 市場離脱の懸念:上場先がDMM Bitcoin・coinbook・SBI VCトレードなど国内数社に限られており、新規参入・注文が増えにくい
また、取引所上場の壁も高く、新たな国内外の取引所での取り扱い拡大が進んでいません。
これはトークン自体の知名度・取引量の低さに起因し、他の取引所に上場されにくい負のスパイラルにあります。
流動性が乏しい→取引所が敬遠する→さらに流動性が増えない、という循環です。
運営側はステーキングやNFT連携、メタバースでの活用などユーティリティ強化を進めていますが、流動性の改善や上場先拡充は依然として最大の課題です。
今後、より多くの取引所での上場や新たな市場参加者の参入がなければ、実需を伴う価格上昇には限界があるのが実情です。
プロジェクト運営の不透明さ
ニッポンアイドルトークン(NIDT)は、魅力あるコンセプトを持ちながらも、以下のような運営面の不透明さが将来性の懸念材料となっています。
- Aureal oneのように、運営チームや開発者の具体的なプロフィールが公開されておらず、実質的な責任者が不明
- 資金調達の流れや使途報告が限定的で、投資家視点での監査が困難
- コミュニティとの公式な意思疎通チャネル(AMAセッションやレポート)が少なく、進捗が見えづらい
これらの要素は、プロジェクトに対する信頼性の向上を妨げ、長期的には資金流入の停滞や運営不祥事のリスク増加につながる可能性があります。
信頼性を高めるためには、プレセール仮想通貨が行っているような、定期的な経営レポートの公開や、第三者監査の導入、透明性を重視したコミュニティ対応が急務です。
こうした改善が進まなければ、NIDTは同業他社や人気ミームコインとの競争で後れを取る危険性が高まります。
ニッポンアイドルトークン(NIDT)の価格予想
ここではニッポンアイドルトークン(NIDT)の将来価格予想を行います。
本サイトICOBenchではNIDTの価格を以下のように予想しています。
- NIDTの2025年予想価格:2円〜18円
- NIDTの2026年予想価格:1.5円〜7円
- NIDTの2030年予想価格:1円〜5円
以下がニッポンアイドルトークンの価格予想表です。
年度 | 最低価格(円) | 平均価格(円) | 最高価格(円) |
2025 | 2.0 | 4.0 | 18.0 |
2026 | 1.5 | 3.5 | 7.0 |
2030 | 1.0 | 2.5 | 5.0 |
ここから各年の価格予想を解説します。
NIDTの2025年の将来価格
ファンダメンタルズと市場動向を総合すると、NIDTの2025年予想価格は2円〜18円と見込まれます。
下限2円は、追加発行やファン離れなどで時価総額が希薄化した場合のシナリオとなります。一方で18円は以下のシナリオを想定しています。
- 海外取引所への上場による流動性拡大
- ライブ配信やグッズ購入でNIDT決済が標準化し日次取引量が現在の10倍に伸びる
- 運営が買い戻しバーンを実施し流通量を抑制する
現状はエンタメ系トークンの相場変動が激しく、出来高が細る局面も多いですが、推し活需要が持続する限り極端な下落も起こりにくいと推察します。
投資を行う場合は短期的な価格ノイズに左右されず、進捗を注視しながら押し目で拾う、仮想通貨の長期保有戦略が有効となります。
NIDTの2026年の将来価格
2026年のNIDTは流動性と運営透明性の遅れが重荷となり、1.5円〜7円程度までレンジが一段切り下がると見ています。
- ロック解除トークンが2026年前半に集中する
- 新規IP展開が市場拡大に追いつかない
- 国内取引所での上場数が限定的
これら三つの要因が売り圧を強める可能性があります。
市場全体がリスクオンに傾けば5円台回復もあり得ますが、現状の開発速度では2025年の高値帯(10円超)を更新するシナリオは薄いでしょう。
従って2026年は「底固めの年」と位置付け、引き続き投資を行う場合は短期トレードよりも、押し目買いで平均取得単価を下げる戦略が現実的と言えます。
NIDTの2030年の将来価格
ニッポンアイドルトークン(NIDT)の2030年予想価格は1円〜5円と、現在の水準から見ても大幅な調整を見込んでいます。
2025年の2円〜18円、2026年の1.5円〜7円というレンジと比べると、プロジェクト成長の鈍化と市場競争激化により、徐々に下値を切り下げるシナリオを予想します。
主な要因は以下の通り。
- アイドル関連NFTの供給過多で希少価値が薄れる
- 運営体制の不透明感が長期的に投資マインドを冷却させる
- マクロ環境の金利高止まりでハイリスク資産への資金流入が限定的
特に2026年は大型ライブ連動キャンペーンの成功で一時的な需要増が想定されますが、継続的なユースケース拡充が見込めなければ、2030年に向けてプレミアムは縮小しやすいと見られます。
明確な存在意義を維持できなければ、下限1円付近での停滞も視野に入るため、中長期投資ではリスク管理を厳格に行いたいところです。
ニッポンアイドルトークン(NIDT)の買い方
ここからはニッポンアイドルトークン(NIDT)の買い方・購入方法を紹介します。
NIDTの購入方法として、取扱量と流動性が最も期待できるSBI VCトレード、あるいはIEO以来の運営実績があるBACKSEAT(旧coinbook)のいずれかしか選択肢がありません。
迷った場合はSBI VCトレードで良いでしょう。
ただし、取引所形式では無く販売所形式のため、スプレッド(実質的な手数料)が多くかかる点は注意してください。海外で話題のミームコインの買い方にも対応していません。
ニッポンアイドルトークン(NIDT)に投資する際の注意点
最後に、ニッポンアイドルトークン(NIDT)への投資を行う際に注意したいこと、認識しておくべき点を解説します。
- スプレッドの広さと流動性の低さに注意
- ロックアップ解除による価格変動リスク
- 高いボラティリティと価格変動のリスク
スプレッドの広さと流動性の低さに注意
ニッポンアイドルトークンは仮想通貨GSTのように知名度が低く、取引量が限定的なためスプレッドが非常に広くなりやすいのが現状です。
たとえば既にビジネスを終えているDMM Bitcoinでは、売値27円に対し買値62円と、約35円の乖離が見られたとの報告があり、これはSBI VCトレードでも注意するべき事象です。
また、流動性不足により以下のようなリスクがあります。
- 大きな価格変動:取引量が少ないことで、買い注文や売り注文が市場価格を大きく動かしやすく、想定外の損失が生じるリスク
- 約定リスクやスリッページ:希望する価格で注文が成立しない場合があり、特に大量注文では約定価格との乖離(スリッページ)が発生しやすい
このように買うとしても短期トレード向きではなく、中・長期での保有を検討し、余剰資金で慎重に運用することが重要です。
ロックアップ解除による価格変動リスク
ロックアップとは、プロジェクト関係者等が保有するトークンを一定期間売却できないようにする仕組みですが、NIDTでは90日ごとに段階的に解除され、最終的には5年後に全量が市場に出る予定です。
このため、以下のようなリスクが懸念されます。
- 大量放出による価格下落圧力:ロック解除により市場への供給が増え、一時的に価格が希薄化し、下落する可能性が高まる
- 投機的な短期売買の誘発:数%ずつとはいえ段階的に大量のトークンが放出されると、短期トレーダーによる価格操作や急騰・急落が起きやすくなる
こうしたリスクを理解し、短期ではなく長期視点での慎重な投資判断が求められます。
高いボラティリティと価格変動のリスク
ニッポンアイドルトークン(NIDT)は、現時点で国内取引所での取り扱いが限定的で、流動性が低い傾向にあります。そのため、突発的な大幅上昇や急落が起きやすく、ビットコインなどに比べて価格が安定しにくいのが現状です。
実際、過去には一時1.2円まで急落したケースもあり、高リスク・高リターンの典型とされています。
- 余剰資金での投資推奨:価格変動が激しいため、生活資金など逼迫しない資金で取引することが重要
- 厳格な損切・資金管理:短期売買では大きな損失を招く可能性があるため、あらかじめ許容範囲を決めておくことが不可欠
こうしたリスクを理解したうえで、自身の資金管理戦略を明確にした上でNIDTへの投資判断を行うことが重要となります。