AIエージェント仮想通貨の特徴と注目銘柄ランキング|2025年版

私たちを信頼する理由
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会議中の3体のミニロボットたち

今日話題となっているAIエージェント。本記事では、そもそもAIエージェントとは何か、どのような特徴を持っているか概観した上で、2025年に注目したいAIエージェント関連暗号資産(仮想通貨)を7銘柄取り上げます。

取り上げる銘柄は、投資戦略へのアドバイスも行ってくれるものから、インフルエンサーとして自律的に活動するもの、仮想通貨の脱中心化・民主化に向けた研究開発への貢献を目指すものなど、どれもユニークなものです。

AIエージェントは国内のプラットフォームではまだ取り扱いの少ない新興の技術ですが、今後益々盛り上がりを見せると期待されています。関連銘柄の特徴をおさえ、来るべきビッグウェーブに備えておきましょう。

AIエージェントとは?

2024年末から2025年、「AIエージェント」が登場・普及し、人間とAIの関係性は新たなシンギュラリティに到達したと言えるでしょう。AIエージェントの仮想通貨市場への参入は、投資や金融、経済のシステムにますます大きな変革をもたらすことが予想されます。

そもそも、「AIエージェント」は、先立って普及していたChatGPTなどの「生成AI」とは何が違うのでしょうか?その特徴は大きく次の3点に集約できるでしょう。

①自律性

従来の生成AIが、人間の要望に応じてデータを「生成」することに特化していたのに対し、AIエージェントは人間の指示を受けずとも、自発的に情報を収集・学習し、更に発信することができます。

例えば、AIエージェント関連トークンではAIをウォレットに紐づけることで、AIが自ら取引を行うことができるようになります。まさに人間の代理者(agent)として主体的・自律的に仮想通貨市場にエンゲージできる存在ということです。

②適応性

自律的に学習ができ、かつ肉体的な制約もないAIエージェントは、常に、そして迅速に市場やソーシャルメディアの動向を解析できるため、自らの判断基準を日々アップデートしていきます。高い学習性という点は生成AIにも備わっていたものの、そこに自律性が加わることでより柔軟な学習が可能になったのです。

特に、値動きの激しい仮想通貨市場においては、高い適応性を持つAIエージェントが有利であると期待されます。

③双方向性

上の二つの特徴は、人間とAIとの関係性を大きく変えるものです。従来の生成AIは、基本的に人間が割り当てたタスクをこなす存在であり、その関係は一方的で従属的なものでした。しかし、自律的に学習・思考し主体的に発信を行うAIエージェントは、もはや単なる「ツール」の枠内におさまらず、双方向的なやりとり、対話が可能な「パートナー」や「取引相手」となり得る存在です。

例えば、AIエージェント関連仮想通貨の火付け役とも言うべきGOAT(Goatseus Maximus)は、AIボットTerminal of Truth(ToT)によって生み出されたミーム銘柄です。

2025年注目したいAIエージェント仮想通貨ランキング

ここまで、AIエージェントとその仮想通貨取引について一般的な特徴について示しましたが、それでは具体的にどのようなAIエージェントがあるのでしょうか。ここでは2025年に注目すべき以下の7銘柄を取り上げ、それぞれのレビューを行います。

  1. Mind of Pepe (MIND):Xなどでの情報収集・発信を行う自己進化型エージェント。
  2. Virtual Protocol (ViIRTUAL):コーディング不要でAIエージェントを生成できるプラットフォーム。
  3. aixbt (AIXBT):仮想通貨市場の分析・提案を専門とするAIエージェント。
  4. Luna (LUNA):自律的に配信、コミュニティへのトークン配布など行うヴァーチャル・インフルエンサー。
  5. Artificial Superintelligence Alliance (FET):AIエコシステムの脱中心化を目指し、FET、AGIX、OCEANを統合して運用。
  6. Ai16z (AI16Z):DAOによるコミュニティ主導のガバナンスを特徴とする民主的AIエージェント。
  7. Freysa AI (FAI):対話型のブロックチェーンゲームを提供する敵対型AIエージェント。

①Mind of Pepe(MIND)

MIND of pepe

Mind of Pepe(MIND)は新興のAIエージェントで、MINDトークンは現在、先行セールを開催中です。公式サイトでは次のようにトークノミクスが明示されており、マーケティングや開発も含んだバランスのとれた運用が期待できそうです。

トークノミクス パーセンテージ
取引所 10%
AIエージェント(MoP) 25%
マーケティング 20%
コミュニティ報酬 15%
開発(ターミナル・エージェント更新) 30%

機能としてはこれまでに登場してきた標準的なAIエージェントの系譜に並ぶものですが、先行セール中の新興のエージェントであるため、今から購入することで「コミュニティから早期に関われる」「Mind of Pepeの自律進化の過程を見ることができる」といった利点があります。

MINDトークンの価格予想も強気優勢となっており、今一番ホットなAIエージェント仮想通貨と言えるでしょう。Mind of Pepe(MIND)の購入方法ですが、プレセールサイトにアクセス後、Best WalletあるいはMetamask(メタマスク)などのウォレットを接続し、ETH、BNB、USDTといったトークンで購入できます。

Mind of Pepeの主な特徴は以下の通りです。

  • 新規の自己進化型エージェント
  • 現在先行セール中!開始一日で100万ドルを集める
  • Xなどでの情報収集・発信、コミュニティ還元重視のトークノミクス
トークンシンボル MIND
発行枚数 1000億10万1001枚
チェーン イーサリアム(ERC-20)
購入方法 ETH、USDT、BNB、カード

②Virtuals Protocol(VIRTUAL)

Virtuals Protocol

Virtuals Protocol(VIRTUAL)は、Baseチェーン基盤のAIエージェントのトークン化プラットフォーム「Virtuals」を提供しており、ユーザーはコーディング不要で独自にAIエージェントを生成することができます。各エージェントは自律的に仮想通貨ウォレットを管理することができます。

Vrituals系のAIエージェント関連トークンの購入については、VPのトークンである「VIRTUAL」を用いることになります。そのためAIエージェント市場でもっとも影響力の大きいAIエージェント・トークンの一つと言えるでしょう。

WalletConnect,、Metamask(メタマスク)、Rainbow、WalletConnectなどのウォレットを紐づけ、VIRTUALから各種トークンの購入が可能です。この際、いわゆる「ガス代」と呼ばれるランニングコストとして、ETHなどのトークンもウォレットにプールしておくとスムーズに取引が可能です。そんなVirtuals Protocolの特徴は以下の通りです。

  • 多様なAIエージェントのプラットフォーム
  • コーディング不要でエージェントの生成が可能

投資の際は、イーサリアムウォレットを事前に準備しておきましょう。

トークンシンボル VIRTUAL
発行枚数 10億枚
チェーン イーサリアム(ERC-20)
購入方法 ETH、USDT

以下ではさらに、Virtuals系のAIエージェントのうち、特に注目されているaixbt、Luna二つのエージェントを紹介します。

③aixbt(AIXBT)

aixbt-by-Virtuals

aixbtは、Virtuals系のAIエージェントの中でも、特に仮想通貨市場の分析に長けたエージェントです。自律的にウォレット管理を行うだけでなく、Xでの情報収集や会話を行うチャットボットとしての側面をもち、さらに市場の分析を行い、ユーザーに対して提案を行うこともできます。

aixbtは、まさに仮想通貨取引のパートナーとなるようなAIエージェントです。主な特徴は以下の二点です。

  • 仮想通貨市場の分析専門AIエージェント
  • Xでの情報収集・発信
トークンシンボル AIXBT
発行枚数 9億9891万枚
チェーン Base
購入方法 USDT

④Luna(LUNA)

LUNA

Luna(LUNA)は、Virtuals系のAIエージェントのうち、IPエージェント(特定のキャラクターや人格を基にしたエージェント)に分類されるもので、独自のアバターを持ちライブパフォーマンスを行うなど、ヴァーチャルなインフルエンサーというユニークなエージェントです。

一方、仮想通貨AIエージェントとしての側面もあるので、自律的にウォレットを管理し、ライブを通じてコミュニティに対してトークン配布を行うなど、インフルエンサーならではのトークノミクスを実践していることで注目されています。そんなLunaの特徴の通りです。

  • AIインフルエンサー×仮想通貨エージェント
  • コミュニティの構築とトークン配布
トークンシンボル LUNA
発行枚数 10億枚
チェーン Base
購入方法 USDC、DAI、BASE_ETH、WETH

⑤Artificial Superintelligence Alliance(FET)

Artificial Superintelligence Alliance(FET)

Artificial Superintelligence Alliance(FET、ASIアライアンス)は、大手IT企業による中央集権的なAIエージェントのサービスに対抗すべく、SingularityNET、Fetch.AI、およびOcean Protocolのトークン(AGIX、FET、OCEAN)を一つのトークンに統合し、AIエージェントの研究開発の透明化・民主化を目的としたプロジェクトです。

段階的に複数のトークンを統合していくことで、トークン間の取引をよりスムーズにし、かつ市場規模を拡大することで、分散的でありながら開発のための資本をプールする、という明確なポリシーを持っています。ASIアライアンスの特徴を以下にまとめます。

  • 分散型のASI(人口超知能)の研究開発を目的とした統合型トークン
  • 民主的で透明性のあるAIエコシステムの構築を目指す
トークンシンボル FET
発行枚数 27億1000万枚
チェーン イーサリアム
購入方法 ETH、USDT

⑥AI16Z

AI16Z

AI16ZはSOLベースのDAOにより、ASIアライアンスと同様、AI技術の透明化・民主化というポリシーの元に構築されたAIエージェントプロジェクトの一つです。同トークンは、有名な仮想通貨ベンチャー企業a16z(アンドリーセン・ホロウィッツ)に由来しています。

ASIアライアンスが「研究・開発の民主化」に力点を置いていたとするなら、Ai16zは「取引の民主化」により力点を置いていると言えるでしょう。DAO(分散型自律組織)について知りたい方はリンク先の記事が参考になります。

Ai16zのトークン保有者は、資金調達、トークン配布、取引執行、利益分配といった各プロセスでのガバナンス権を与えられており、コミュニティで投票による意思決定が行われます。AI16Zの重要ポイントは以下の通りです。

  • DAO(分散型自律組織)によるコミュニティ主導ガバナンス×AIエージェント
  • コミュニティ投票による意思決定
トークンシンボル AI16Z
発行枚数 10億900万枚
チェーン ソラナ
購入方法 USDT

⑦Freysa AI(FAI)

Freysa

Freysa AI(以下Freysa)は、競争的ゲームにおける「敵対型エージェント」という極めてユニークなコンセプトを持ったBaseチェーン基盤のAIエージェントです。

Freysaは賞金のプールを自律的に管理しており、プレイヤーはFAから賞金を得るためにメッセージを送り、Freysaを説得することが求められます。しかし、メッセージを送るたびに手数料がかかる上、その上限が4500ドル(Base ETH)と決まっているため、プレイヤーは限られた資金の中で、効率的・戦略的に説得する必要があります。

このように、Freysaはそれまでのいわば「協力型」のAIエージェントとは異なり、「敵対型」であるからこそ、スリリングでゲーム性の高い体験をもたらすAIエージェントとして注目を集めています。Freysaの特徴は以下の二点です。

  • 異色の敵対的エージェント
  • 対話型のブロックチェーンゲーム
トークンシンボル FAI
発行枚数 81億8970万枚
チェーン Base
購入方法 USDT

AIエージェントのメリット・デメリット

自らトークンを生み出すなど、画期的な存在であるAIエージェントですが、かれらを仮想通貨取引に参入させることでどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか?

AIエージェントのメリット

最大のメリットとして挙げられるのは大幅なタスクの効率化です。先に述べたようにAIエージェントは自律的に情報収集から分析、資産の管理まで行ってくれるので、こららのタスクにかける時間を節約することが可能です。

加えて、単に人間の作業を肩代わりするのみに留まらない機能を持つAIエージェントもいます。例えば自身がタスク実行の最適化を図り、自身の作業を効率化したり、あるいは人間側のタスクにも効果的な助言を加えるなど、協働者として全体のタスクの効率化にも貢献します。

さらに、AIエージェントの方が既に人間の分析・資産管理能力を超えているという見方もあり、タスクの効率化だけでなく精度の向上にもつながると期待されています。

AIエージェントのデメリットとその対処法

一方で、AIエージェントを利用するデメリットについても、充分に認識しておく必要があるでしょう。ここでは、次の3点に絞ってまとめます。

①高速化する変動

元々、仮想通貨自体が従来の通貨や株式と比べ「ボラリティが高い、仮想通貨はやめておけ」という点が強調されてきました。この点についてはこちらの記事が参考になります。

先に述べたように、AIエージェントは高い順応性を持ち、自律的に常に市場にアクセスできます。今後AIエージェントが増えていくにつれ仮想通貨取引のタイムスパンはさらに加速し、AIエージェント系ミームコインでは更にボラリティが高くなると予想されます。

②限定的なアクセス

現時点では、AI仮想通貨の多くは海外の取引所を通じて取引する必要があります。取引の機会自体が限られるために、急騰や急落するリスクがあります。

また、これは次の点にも関連しますが、日本の法的保護の範囲外で取引を行わなければならない、ということも留意する必要があります。

③法的な不安定さ

取引所の問題だけでなく、現在「AIエージェントを法的にどのように位置づけるか」ということが論争の最中にあります

現時点では、AIには法的な意味での「人権」は適用されていません。しかし、先に述べたように、人間のような自律性や双方向性を持ち、「人間以上」の判断をする可能性があるAIエージェントに対し、その責任は誰が負うべきなのか、が争点となっています。

例えばAIエージェント系仮想通貨のボラリティが益々高くなり、人間が追い付けず、責任を負いきれなくなっていく可能性もあります。そうした場合に、人間を守る意味でもAIエージェントに(たとえそれが人間と同じでないにせよ)何らかの法的責任・権利を認める必要がある。という議論もなされているのです。

重要なのは、AIエージェントの法的な位置づけは、新興の技術ゆえにまだ議論の最中にあり定まっていない、ということです。そのため、今後新たに法整備が進んでいく中でAIエージェント関連の相場にも影響が出る可能性を考慮する必要があります。

以上のリスクに備えるためには、少なくとも次の点を心掛ける必要があるでしょう。

  • AIエージェントをめぐる法的な議論に注意を払うこと
  • 各AIエージェントの特性とその関連通貨の相場をよく知ること
  • 少額投資からのスタート、分散投資などのリスクヘッジ

概ね、仮想通貨取引全般にも言える対策ですが、特にAIエージェントならではの問題として、AIエージェントの法的責任についてはよく理解しておくことが望ましいでしょう。

AIエージェント仮想通貨との人格的な関わり

以上で見てきたように、共通して自律性・適応性・双方向性を持つAIエージェントですが、そのコンセプトや特化した能力、ユーザーとの関わり方も多様でした。

例えば、LunaのAIインフルエンサー、Freysaの敵対型AIエージェントというコンセプトは、彼らが単に自律的かつ合理的にウォレットを管理できるというだけでなく、仮想通貨取引を単なる投資・投機から一つのエンタテインメントとして経験する機会を提供しているといえます。

取引のエンタテインメント化という点では、仮想通貨取引にゲーム性をもたらした「NFTゲーム」の一つの発展形とも言えるでしょう。しかし、NFTゲームと異なるのは、単にそれがサービスやシステムとして用意されているのではなく、サービスを提供する主体がAI、それも自律的思考が可能な存在であるという点です。

AIエージェントたちはそれぞれXなどのSNSアカウントも運用しており、コミュニケーションが可能な相手でもあります。これにより、私たちはただ単に「ゲームをプレイしている」というだけではなく、「人格を持つ<誰か>と共に遊んでいる」という体験を、仮想通貨取引の中でできるようになったと言えるでしょう。

こうしたAIエージェントの「人格性」は、メタバース(仮想空間)でもより創造的・創発的な関わりが可能となり、ヴァーチャルな世界がよりリアリティを帯びることにもつながるでしょう。メタバースについて詳しく知りたい方は合わせてこちらもご覧ください。

まとめ

ASIアライアンスやAI16Zに顕著なように、AIエージェントのプロジェクトには、開発や運用における透明性や民主性を目的に構築されたものがあります。

これはブロックチェーン技術を活用することで、DAO、すなわち従来の中央集権的な組織構造による取引システムではなく、特定の管理者や中心を持たず、参加者同士が直接取引可能となる組織構造を土台としたものです。そのため、DAO型のAIエージェントは一方的にトークノミクスを運営するのではなく、保有者のコミュニティでの議論や投票を通して意思決定を行うという特徴があります。

ガバナンスによって出た利益がコミュニティに分配されたり、コミュニティ全体、ひいてはAIエージェント関連トークン全体の利益につながるマーケティングや研究開発の資金に充当されるなど、コミュニティへの高い還元性を志向できるかどうかが、AIエージェント仮想通貨の成功するかどうかの分岐点となるでしょう。

AIエージェント仮想通貨のよくある質問

以下では、AIエージェントの運用にあたって気になるであろうところをQ&A形式でお答えします。

チャットボットとの違いは何か?

仮想通貨AIエージェントはどうやって作るのか?

佐々 道幸

日本版ICOBench編集者。2016年から仮想通貨投資を開始し、NFTへの投資経験も持つ。20年よりライターとしてのキャリアをスタートし、24年08月、日本版ICOBenchに参画。専門分野はクリプト、ブロックチェーン、Web3。