トランプ関税でBTC急落|対カナダ・メキシコ向け25%の影響

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暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)は3日、トランプ前大統領による新たな関税政策の発表を受けて一時9万2000ドル(約1420万円)まで下落した。

カナダとメキシコへの25%の関税措置により、市場全体に急激な売り圧力が強まっている。

トランプ政権の関税政策とその影響

ドナルド・トランプ前大統領が発表した新たな関税政策は、カナダとメキシコに対して25%、中国からの輸入品に10%の関税を課すという包括的なものだ。

これに対し、カナダのジャスティン・トルドー首相は即座に25%の報復関税を発表。メキシコのクラウディア・シェインバウム大統領も対抗措置の検討を表明している。

株式市場ではS&P500先物が1.9%下落、ダウ工業株30種平均も1.5%下落するなど、金融市場全体が動揺している。ビットコインは、2024年10月以来の大幅な下げを記録した。

トランプ氏の金融戦略

トランプ大統領の関税政策には、世界の金融システムを再構築しようとする戦略的意図が読み取れる。

現在の米ドル基軸通貨体制における以下の課題に対する解決策として位置付けられている。

  • ドルの過剰評価による輸出競争力の低下
  • 継続的な貿易赤字の必要性
  • 低金利環境の維持圧力

特に注目すべきは、トランプ氏が提案する「戦略的準備金」の考え方だ。

米国のエネルギー安全保障を強化しつつ、国際金融市場における米国の影響力を維持・拡大する狙いがある。

市場への具体的影響

トランプ氏の政策による直接的な影響として、以下の変化が見られている。

  • カナダからの原油輸入コストの上昇(米国の原油輸入の60%がカナダ産)
  • メキシコからの農産物価格の上昇
  • 国際貿易の再編成に伴う市場の不確実性の増大

これらの要因により、投資家の間でリスク回避の動きが強まり、仮想通貨市場からの一時的な資金流出が生じている。

今後の展望

トランプ前大統領の政策は、短期的には市場の混乱要因となっているものの、中長期的にはビットコインの価格予想にとってプラスの要因となる可能性がある。

特に、以下の点で市場構造の変化をもたらす可能性が指摘されている。

  • 伝統的な金融システムからの資金流出の受け皿としての役割
  • 政府レベルでの仮想通貨の戦略的活用の検討
  • 国際金融システムの多様化に伴う新たな投資機会の創出

ただし、当面は政策の具体的な実施内容と市場の反応を注視する必要がある。

By 滑川 翼

日本版ICOBenchライター。2021年から仮想通貨に興味を持ち、ビットコインやイーサリアムの投資を開始。複数の仮想通貨メディアで執筆を経験し、現在も継続中。仮想通貨やミームコインなど、WEB3領域を得意とする。

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