ビットコインの今後はどうなる?将来性や価格予想を徹底解説

私たちを信頼する理由
私たちを信頼する理由
ビットコインとアメリカ国旗

ビットコインは世界最初の暗号資産(仮想通貨)として長年取引されてきましたが、近年ビットコインの保有を検討する国家や企業が急速に登場しており、ビットコインの今後の見通しや将来価格に注目が集まっています。

そこで本記事ではビットコインが今後どうなるのか、特徴や価格推移を復習しつつ、将来価格予想まで幅広く解説していきます。「ビットコイン投資は今から遅い?」「ビットコインはこれからどうなる?」と疑問をお持ちの方は、是非参考にしてください。

本サイトICOBenchは様々な仮想通貨の価格予想を行ってきたため、現実的なビットコインの将来性について解説します。

Table of Contents Table of Contents
    1. FOMC(連邦公開市場委員会)での金利が据え置き
    2. トランプ大統領による関税
    3. DeepSeek起因の株価下落
    1. 分散型ネットワークによる自律性
    2. 限定供給量による希少性
    3. Proof of Work(PoW)による安全性確保
    4. 半減期による供給量の調整
    5. デフレ性質による長期的価値保存
    1. 2011年〜2025年のビットコイン長期チャート
    2. 2009年〜2013年:ビットコインの誕生と初期の成長
    3. 2014年〜2016年:価格の乱高下と市場の成熟
    4. 2017年〜2018年:急騰と暴落の波乱の時期
    5. 2019年〜2020年:回復と新たな上昇トレンドの始まり
    6. 2021年〜2024年:新たな高値更新と機関投資家の本格参入
    7. 2025年1月〜2月:米国の政策による乱高下
    1. アメリカ政府による戦略的ビットコイン準備金
    2. 政府効率化省(DOGE)の動き
    3. 企業によるビットコイン投資の広まり
    4. ビットコインETFへの資金流入
    5. 量子コンピューターの脅威
    1. 2025年のビットコイン価格予測
    2. 2027年から2028年にかけての価格予測
    3. 2030年のビットコイン価格予測
    1. 2025年のビットコイン予想価格
    2. 2026年のビットコイン予想価格
    3. 2030年のビットコイン予想価格
Table of Contents
    1. FOMC(連邦公開市場委員会)での金利が据え置き
    2. トランプ大統領による関税
    3. DeepSeek起因の株価下落
    1. 分散型ネットワークによる自律性
    2. 限定供給量による希少性
    3. Proof of Work(PoW)による安全性確保
    4. 半減期による供給量の調整
    5. デフレ性質による長期的価値保存
  1. Show Full Guide
    1. 2011年〜2025年のビットコイン長期チャート
    2. 2009年〜2013年:ビットコインの誕生と初期の成長
    3. 2014年〜2016年:価格の乱高下と市場の成熟
    4. 2017年〜2018年:急騰と暴落の波乱の時期
    5. 2019年〜2020年:回復と新たな上昇トレンドの始まり
    6. 2021年〜2024年:新たな高値更新と機関投資家の本格参入
    7. 2025年1月〜2月:米国の政策による乱高下
    1. アメリカ政府による戦略的ビットコイン準備金
    2. 政府効率化省(DOGE)の動き
    3. 企業によるビットコイン投資の広まり
    4. ビットコインETFへの資金流入
    5. 量子コンピューターの脅威
    1. 2025年のビットコイン価格予測
    2. 2027年から2028年にかけての価格予測
    3. 2030年のビットコイン価格予測
    1. 2025年のビットコイン予想価格
    2. 2026年のビットコイン予想価格
    3. 2030年のビットコイン予想価格

ビットコインの今後に影響する最新ニュース

ビットコインの今後を考えるうえで、知っておきたい最新ニュースをまずはご紹介します。近年ビットコイン価格は金利や株価といった経済事象と密接に連動しているため、ビットコインの価値を予想するにはとても重要です。

  • FOMC(連邦公開市場委員会)での金利が据え置き
  • トランプ大統領による関税
  • DeepSeek起因の株価下落

FOMC(連邦公開市場委員会)での金利が据え置き

2025年1月29日、FOMCは金利を4.25%〜4.50%の範囲で据え置くことを決定しました。この決定はインフレ率が依然としてFRBの目標である2%を上回っていることを反映しています。

金利据え置きはビットコイン価格に短期的な影響を与え、発表直後に約1000ドル下落しましたが、ビットコインは依然として10万ドル以上の水準を維持している状態です。

金利とビットコイン価格には逆相関の傾向があり、金利が低いほど投資家はリスクの高い資産であるビットコインに資金を振り向ける傾向があるため、ビットコイン投資を行う際には常に気にしておきたい指標です。

今後のFOMCの決定や、トランプ大統領の経済政策がビットコイン価格にどのような影響を与えるかに注目です。

トランプ大統領による関税

2025年2月1日、トランプ大統領がカナダとメキシコに25%、中国に10%の輸入関税を課すことが報道されました。それによりビットコイン価格が10万ドルを割り込むことに。

ビットコインは経済的不安定さに対するヘッジとして見られることがありますが、今回は逆にリスク資産として扱われ、価格下落につながりました。関税によるインフレはさらなる金利引下げの延期に繋がると見られ、そうなるとドル高傾向が続く可能性が高いです。

前述の通り金利とビットコイン価格には逆相関の傾向にあるため、金利に関係するニュースはビットコインの今後の価格を予想する際に大切になってきます。

DeepSeek起因の株価下落

2025年1月末、中国のAIスタートアップDeepSeekが無料で高性能なAIモデルをリリースしたことで、テクノロジー株が大幅に下落しました。特にNVIDIAは17%も下落し、時価総額から約6000億ドルが消失。この影響は仮想通貨市場にも波及し、ビットコインは一時10万ドルを割り込む展開となりました。

株式市場と仮想通貨市場の連動性が改めて示される中、ビットコインは「リスクオン」資産として認識され、テクノロジー株の動向に敏感に反応しています。しかし、ビットコインの価格は急速に回復し、2月3日には約10万3000ドル前後で推移。

この回復力は、ビットコインの強靭性を示すものとして注目されています。

ビットコインとは

山積みのビットコイン

通貨名 ビットコイン(Bitcoin)
ティッカーシンボル BTC
発行枚数 2100万BTC
発行年 2009年
運営企業 なし(分散型システム)
コンセンサスアルゴリズム プルーフ・オブ・ワーク(Proof of Work/PoW)
ビットコインとは、2009年に誕生した世界初の分散型デジタル通貨です。中央銀行や政府といった管理者を持たず、ブロックチェーン技術を用いて取引を記録・管理します。特徴として発行上限が2100万BTCと決められており、希少性が高いことが挙げられます。

また国境を越えた迅速な送金が可能で、従来の銀行送金に比べて手数料が安いのも魅力です。ビットコインは決済手段としての利用のほか、価値保存の手段としても注目されており、「デジタルゴールド」とも呼ばれています。

ビットコイン半減期と呼ばれる、約4年サイクルで供給量が半減する仕組みもあります。

ビットコインの特徴5つ

ビットコインチャートの図

ビットコインの今後を考えるうえで、そもそもビットコインとはどのような特徴を持つのかを理解しておく必要があります。ここではビットコインが持つ特徴の中でも、特に知っておきたいものを5つ選出しています。

  • 分散型ネットワークによる自律性
  • 限定供給量による希少性
  • Proof of Work(PoW)による安全性確保
  • 半減期による供給量の調整
  • デフレ性質による長期的価値保存

分散型ネットワークによる自律性

ビットコインの最も画期的とされる特徴、それは分散型ネットワーク構造です。従来の中央集権的な金融システムとは異なり、ビットコインは単一の中央機関や銀行によって管理されていません。代わりに世界中に分散したノードのネットワークによって運営されています。

この分散型システムには、以下のような重要な利点があります。

  • セキュリティの向上:単一の攻撃ポイントがないため、ハッキングやシステム障害のリスクが低減される
  • 検閲耐性:政府や金融機関による取引の制限や凍結が困難になる
  • 透明性:すべての取引が公開台帳(ブロックチェーン)に記録され、誰でも確認できる

ビットコインネットワークの意思決定プロセスも分散化されています。プロトコルの変更にはネットワーク参加者の合意が必要となり、単一の権力者が勝手にルールを変更することはできません。

この自律的なシステムによりビットコインは従来の通貨システムでは不可能だった、真の意味でのグローバルかつ中立的な決済手段となっています。

様々なアルトコインも同様の仕組みを持ちますが、ビットコインはオリジナルであるという意味で特別なものになっています。

参考:ビットコインの仕組み – ビットコイン

限定供給量による希少性

ビットコインの最も際立つ特徴の一つは、供給量が限定されていることです。ビットコインの総供給量は、創設者のサトシナカモトによって2100万BTCと厳密に設定されています。この固定供給量はビットコインに希少性をもたらし、デジタルゴールドとしての価値を高めています。

限定供給量がビットコインにもたらす主な効果は以下の通りです。

  • インフレ耐性:従来の法定通貨と異なり、無制限に発行されることがないため、長期的な価値保存手段として機能する
  • 需給バランスへの影響:供給量が固定されているため、需要の増加が直接価格上昇につながりやすくなる
  • 予測可能性:供給スケジュールが明確なため、投資家や利用者は長期的な計画を立てやすくなる

この限定供給量はビットコインのプロトコルにハードコードされており、変更には全参加者の合意が必要となるため、実質的に不可能です。現在既に1900万BTC以上が発行されており、後述する「半減期」という仕組みの性質上、残りの供給量は年々減少していきます。

最後のビットコインが採掘されるのは2140年頃と予想されていますが、その時点でもビットコインネットワークは取引手数料によって維持されると考えられています。

多くの草コインには供給制限がありませんが、この限定供給量という特性によりビットコインは長期的な価値保存手段や投資対象として注目を集め続けています。

以下はビットコインの総供給量の推移をまとめた表になります。

総供給量(BTC)
2012 1050万BTC
2015 1488万7500BTC
2018 1717万5000BTC
2021 1873万1250BTC
2024 1968万7500BTC
2025 1985万3125BTC
ちなみにサトシナカモトの正体は不明のままですが、オンチェーン分析によれば彼のアドレスに100万BTC相当(1600億円程度)が入ったままであることが確認されています。

また、ビットコインからハードフォーク(分裂)して誕生したビットコインキャッシュも同様の仕組みを持ちます。

Proof of Work(PoW)による安全性確保

プルーフ・オブ・ワーク(Proof of Work/PoW)と呼ばれるコンセンサスメカニズムによる高度な安全性もビットコインの特徴の一つ。PoWは、ネットワーク参加者(マイナー)が複雑な数学的パズルを解くことで、取引の検証と新しいブロックの追加を行うプロセスのことで、これを仮想通貨のマイニングと呼びます。

マイニングの仕組みは以下の通りです。

  • マイナーは未承認の取引をブロックにまとめ、前のブロックのハッシュ値を含むヘッダー情報を付加する
  • 特定の条件を満たすハッシュ値を見つけるため、ノンス(nonce)と呼ばれる値を変更しながら、繰り返し計算を行う
  • 最初に正解を見つけたマイナーが、新しいブロックをチェーンに追加する権利を得て、報酬としてビットコインを受け取る

このPoWのマイニングの過程は膨大な計算能力と電力を必要とします。この困難さこそが、ビットコインネットワークを攻撃から守る要因となっています。悪意のある攻撃者が取引履歴を改ざんしようとしても、膨大な計算リソースが必要となるため、事実上不可能です。

PoWシステムにより、ビットコインは中央管理者なしで安全性を維持し、信頼性の高い分散型台帳として機能しています。この革新的な技術が、ビットコインを世界で最も安全で信頼できる仮想通貨の一つとして確立させた大きな要因となっています。

半減期による供給量の調整

ビットコインの最も特徴的な仕組みの一つが、約4年ごとに発生する「半減期」です。2024年4月19日に行われた直近の半減期では、マイニング報酬が6.25BTCから3.125BTCへと半減しました。この仕組みによりビットコインの新規発行量が段階的に減少し、希少性が高まっていきます。

半減期の主な効果は以下の通りです。

  • 供給量の制御:新規発行量が減少することで、インフレーションを抑制する
  • 希少性の向上:約2100万BTCの上限に向けて、供給ペースが徐々に遅くなる
  • 価格への影響:過去の半減期後には価格上昇が見られた

半減期はビットコインの経済モデルの中核を成しています。約4年ごとに半減期は発生し、2140年頃まで続く予定です。この仕組みによりビットコインは金のような希少資産としての性質を強化し、長期的な価値保存手段としての魅力を高めています。

半減期はマイニング業界にも大きな影響を与えます。報酬の減少により効率の悪いマイナーが淘汰され、業界の集約化が進む可能性があります。

「マイニング報酬が減らされるのなら、PoWを維持するためのマイナーが居なくなり、危険では?」と思われるかもしれません。

現状はビットコインの価格上昇が報酬減少を相殺しているため、個人や零細マイニング事業者は2024年に多くが撤退しましたが、大手マイニング企業の収益性は向上しています。

このように半減期はビットコインの供給量を巧妙に調整し、その経済的特性を形作る重要な要素となっています。

ビットコインの半減期による供給量の変化を以下に表形式で示します。

半減期日 ブロック報酬(BTC) 1日あたりの新規発行量
2012年11月28日 25 3600
2016年7月9日 12.5 1800
2020年5月11日 6.25 900
2024年4月19日 3.125 450

デフレ性質による長期的価値保存

ビットコインはここまで見てきた独特なデフレ性質により、長期的な価値保存手段として近年注目を集めています。近年ではビットコインはデジタル空間の金になぞらえて「デジタルゴールド」と呼ばれる存在になっています。

そんなビットコインのデフレ性質は、主に以下の要因によって支えられています。

  • 総供給量の上限:ビットコインの総供給量は2100万BTCに固定されており、これ以上増えることはない
  • 半減期:約4年ごとに新規発行量が半減するため、時間とともに供給増加率が低下する
  • マイニングの困難度:技術的・経済的制約により、ビットコインの生成には多大なコストがかかる

これらの金と近似した特性により、ビットコインは長期的に価値が上昇する可能性が高いと考えられています。インフレに弱い法定通貨とは対照的に、ビットコインは購買力を維持し、さらには増大させる潜在性を秘めていると近年再評価されています。

ビットコインの価格推移

複数のビットコインとチャート

ここからはビットコインの約10年に渡る価格推移を見ていきます。ビットコインの今後・将来性を考える上で「どのような要因がビットコイン価格に影響を与えるのか」を知っておくことは大変有用となります。

またビットコインの高騰がいつまでなのか、どこまで下がるのかといった予測も過去の推移を知っておくことで予測しやすくなります。

ここでは分かりやすさを重視して、まず長期チャートで流れを掴んでから、各年代のビットコイン価格推移を解説していきます。

  • 2011年〜2025年のビットコイン長期チャート
  • 2009年〜2013年:ビットコインの誕生と初期の成長
  • 2014年〜2016年:価格の乱高下と市場の成熟
  • 2017年〜2018年:急騰と暴落の波乱の時期
  • 2019年〜2020年:回復と新たな上昇トレンドの始まり
  • 2021年〜2024年:新たな高値更新と機関投資家の本格参入
  • 2025年1月〜2月:米国の政策による乱高下

価格チャートはCoinMarketCapを引用しています。

2011年〜2025年のビットコイン長期チャート

ビットコインチャート10年間

まずはビットコインの長期チャートを見ていきます。

ビットコインの10年以上の価格推移を見てみると、2011年から2025年にかけて劇的に上昇しているのが分かるかと思います。2011年6月に初めて29.6ドルを記録した後、2021年11月には6万9000ドルの史上最高値を達成。この急激な上昇は、機関投資家の参入や決済手段としての採用拡大が主な要因でした。

2022年には「クリプトウィンター(仮想通貨冬の時代)」と呼ばれる下落局面を経験し、1万6000ドル台まで下落。しかし2023年後半からは再び上昇トレンドに転じ、2025年2月3日には9万5000ドルで取引を終えています。この回復はビットコインETFの承認や機関投資家のさらなる参入、そしてインフレヘッジとしての需要増加によるものです。

ここからは各年代事にビットコインの値動きを解説します。

2009年〜2013年:ビットコインの誕生と初期の成長

ビットコインチャート2013年

ビットコインは2009年の誕生時、実質的に価値ゼロからスタートしました。2010年5月、初めての実取引として1万BTCで2枚のピザが購入され、1BTCあたり約0.003ドルと評価されました。よってビットコインの初期価格は約0.3円程度だったと言えます。

2011年2月に1ドルの大台を突破し、同年6月には29.6ドルまで急騰しました。この初期の価格上昇は、限定供給と技術コミュニティでの需要増加が主な要因でした。

2013年は、ビットコインにとって画期的な年となりました。1月に13ドルだった価格は、4月には266ドルまで上昇。11月には初めて1000ドルの大台を突破し、12月には1156ドルの当時の最高値を記録しました。この急激な価格上昇の要因は以下の通り。

  • メディアの注目度増加
  • コインベースやマウントゴックスなどの取引所の登場による一般投資家の参入
  • ビットコインATMの設置

結果としてビットコインは2013年だけで約55倍という驚異的な成長率を達成し、仮想通貨市場に大きな注目を集めることとなりました。

2014年〜2016年:価格の乱高下と市場の成熟

ビットコインチャート2016年

2014年から2016年にかけて、ビットコインの価格は激しい変動を経験しながら、徐々に市場の成熟へと向かいました。2014年初頭、ビットコインは約1000ドルの高値からスタートしましたが、マウントゴックス暗号資産(仮想通貨)取引所の破綻により急落し年末には320ドルまで下落しました。

この出来事は投資家の信頼を大きく損ない、2015年初めには200ドルまで価格が下がりました。

しかし2015年後半から回復の兆しが見え始め、2016年には着実な上昇傾向を示しました。2016年1月に430ドルだった価格は12月末には963ドルまで上昇し、123%の年間上昇率を記録します。

この期間の価格上昇の主な要因は以下の通りです。

  • 大手企業によるビットコイン採用の拡大(Microsoft、Overstockなど)
  • 投資家の信頼回復と機関投資家の参入
  • ビットコインの半減期イベントによる供給量の減少

この3年間でビットコイン市場は初期の不安定さを脱し、より成熟した市場へと進化していきました。価格変動の特性も従来の金融市場に近づき、ビットコインが本格的な投資資産として認識され始めた時期となりました。

2017年〜2018年:急騰と暴落の波乱の時期

ビットコインチャート2018年

2017年から2018年にかけて、ビットコインは史上最大の価格変動を経験しました。2017年初頭に1000ドル程度だった価格は、年末には2万ドルまで急騰。

この驚異的な上昇の背景には、以下の要因がありました。

  • 機関投資家の参入増加
  • 先物取引の開始による注目度向上
  • 仮想通貨のICOブームによる仮想通貨全体への関心の高まり

日本では2017年4月に改正資金決済法が施行され、ビットコインが「支払手段」として法的に定義されたことも追い風となりました。1000倍の価値になった仮想通貨も多く登場し、億り人の存在が国内メディアで積極的に喧伝されていたことを覚えている人も多いでしょう。

しかし2018年に入ると一転して暴落。年末には3000ドル台まで下落し、ビットコインは1年で約80%の価値を失うことに。各メディアで「ビットコインの暴落止まらず」といった見出しが目立った時期です。

この急落の主な原因は以下2つです。

  • 投機的バブルの崩壊
  • 各国の規制強化への懸念

日本でも2018年1月に、コインチェック社が約580億円相当の仮想通貨NEM流出事件を起こし、規制強化の動きが加速。日本国内で話題だったモナコインの今後に急速にも暗雲が立ち込めたことも相まって、市場心理の冷え込みに拍車をかけました。

この2年間はビットコインの可能性と投機としての側面が如実に表れた、極めて重要な時期だったと言えるでしょう。

2019年〜2020年:回復と新たな上昇トレンドの始まり

ビットコインチャート2020年

2019年、ビットコインは前年の厳しい下落から回復の兆しを見せ始めました。年初の3700ドルから徐々に上昇し、6月には1万3000ドルを突破。この上昇は機関投資家の参入や市場の信頼回復によるものでした。

その後は再び下落し、2019年末には7200ドル付近で取引を終えましたが、2020年に入ると、ビットコインは新たな上昇トレンドを形成することになります。

年初の7200ドルから、以下の要因により大幅な上昇を見せました。

  • COVID-19パンデミックによる経済不安
  • 機関投資家の本格的な参入(マイクロストラテジーが1万5964ドルの平均価格で10億ドル以上のビットコインを購入)
  • 中央銀行の金融緩和政策による投資家のリスク選好の高まり

これらの要因により、ビットコインは3月の一時的な急落を乗り越え、12月末には過去最高値を更新。2万9000ドルで2020年を終え、年間で約420%の上昇を記録しました。

この急騰はビットコインがインフレヘッジや「デジタルゴールド」としての地位を確立しつつあることを示唆し、仮想通貨市場全体に新たな注目をもたらしました。

2021年〜2024年:新たな高値更新と機関投資家の本格参入

ビットコインチャート2024年

2021年から2024年にかけて、ビットコインの価格は劇的な上昇を見せました。2021年11月には6万9000ドルの史上最高値を記録し、その後2022年にFTX事件などを受け一時下落したものの、2024年3月には7万3835ドルという新たな最高値を更新。

この急激な価格上昇の背景には、以下の要因が挙げられます。

  • 規制環境の改善:米国証券取引委員会(SEC)が2024年1月にビットコイン現物ETFを承認したことで、機関投資家にとってビットコインへの投資がより容易に
  • 機関投資家の本格参入:2024年初頭までに、機関投資家による仮想通貨への投資額は過去最高の149億ドルに達した。ブラックロックやフィデリティなどの大手資産運用会社がビットコインETFを立ち上げ、機関投資家の参入を促進
  • マクロ経済要因:2024年9月、米連邦準備制度理事会(FED)がCOVID-19パンデミック以来初めて利下げを実施し、ビットコインの価格は6万4000ドル付近まで上昇

さらに、2024年4月に行われたビットコインの半減期やAIエージェント仮想通貨の盛り上がり、2024年11月の大統領選でのトランプ氏の勝利も市場を盛り上げました。

この時期はSUI仮想通貨など、ビットコイン以外にも様々な銘柄が最高値を更新しました。

これらの要因が重なり、機関投資家の間でビットコインは「デジタルゴールド」としての地位を確立し、インフレヘッジや資産分散の手段として注目を大きく集めた年となりました。

2025年1月〜2月:米国の政策による乱高下

ビットコインチャート2025年

2025年1月から2月にかけて、ビットコインの価格は大きな変動を見せました。1月中旬には10万7000ドル(日本円で1669万円)の年内最高値を記録し、これが史上最高値となりました。この上昇はトランプ大統領の就任後に発表された、親仮想通貨政策への期待が主な要因でした。

しかし2月1日にトランプ大統領がカナダ、メキシコ、中国に対する新たな関税を発表したことで、市場は急激に反応。この発表を受けて、ビットコインの価格は2月2日に10万ドルを割り込み、9万5000ドル付近まで下落しました。

さらに2月3日には9万2000ドルまで下落し、1月初旬以来の安値を記録。

この急落の主な理由は以下の通りです。

  • 関税による貿易戦争への懸念
  • インフレ圧力の高まり
  • リスク資産からの資金流出

この価格変動は、ビットコインが依然として政策や経済ニュースに敏感に反応することを示しています。専門家の中にはこの下落を買い場と見る向きもありますが、今後のアメリカ政府の施策次第で再び大きく価格が上下する可能性が高いため、経済政策にも注視していく必要があります。

ビットコインの今後・将来性はどうなる?

様々な国旗とビットコイン

ここからビットコインの今後・将来性を考えるうえで重要な要素を5つご紹介します。最新情報も取り入れつつ解説しますので、ビットコイン投資を考えている人は是非参考にしてください。

  • アメリカ政府による戦略的ビットコイン準備金
  • 政府効率化部門(DOGE)の動き
  • 企業による財テクとしてのビットコイン投資の広まり
  • ビットコインETFへの資金流入
  • 量子コンピューターの脅威

アメリカ政府による戦略的ビットコイン準備金

アメリカ政府による戦略的ビットコイン準備金(Strategic Bitcoin Reserve)の構想が、ビットコインの今後・将来性に大きな影響を与える可能性が非常に高いです。トランプ大統領就任後、この構想は現実味を帯びてきており、ビットコイン価格にも影響を大きく及ぼしています。

具体的には、ワイオミング州選出のシンシア・ルミス上院議員が提出した「ビットコイン法2024」が注目を集めています。

この法案で提案されたことは以下の通り。

  • アメリカ政府は5年間で100万ビットコインを取得する
  • 取得したビットコインは、少なくとも20年間保有する

100万ビットコインとは、アメリカの金準備の約19%に相当する規模であり、ビットコインの価値と重要性を大きく高める可能性があります。

この戦略的ビットコイン準備金構想には、以下のような目的があります。

  • 国の債務削減に活用する
  • インフレーションに対するヘッジとして機能させる
  • アメリカのグローバル金融における影響力を強化する

すでにアメリカ国内の12の州が戦略的ビットコイン準備金の法案を進めている状況です。

さらにこの動きはアメリカ国内にとどまらず、ブラジルやチェコなど他の国々にも波及する可能性が高まっています。

アメリカ政府による戦略的ビットコイン準備金構想が実現すれば、ビットコインの価格は大幅に上昇する可能性があります。ただしこの構想には批判的な意見もあり、政府がビットコインを保有することで、本来の分散型という特性が損なわれる可能性も指摘されています。

今後のビットコインの将来性は、この戦略的ビットコイン準備金構想の行方に大きく左右されると言えるでしょう。ビットコイン投資を考えている場合、この動向を注視する必要があります。

参考:トランプ大統領、仮想通貨推進の大統領令 国家備蓄も検討

政府効率化省(DOGE)の動き

トランプ大統領の再選後、政府効率化省(Department of Government Efficiency:DOGE)が新設され、イーロン・マスク氏がトップに起用されました。この動きはビットコインを含む仮想通貨市場の今後にポジティブな影響を与えると見られています。

DOGEは政府の無駄な支出を削減し、効率化を図ることを目的としていますが、同時に仮想通貨に対してもポジティブな姿勢を示しています。

マスク氏はDOGEの運営においてブロックチェーン技術の採用を検討していると報じられており、これは政府レベルでの仮想通貨技術の活用を示唆しています。

具体的には以下の取り組みが注目されています。

  • 連邦政府の支出追跡にブロックチェーンを活用
  • データ保護や支払いシステムへの仮想通貨技術の導入
  • 政府建物の管理にブロックチェーンを利用

これらの取り組みが実現すれば、ビットコインをはじめとする仮想通貨の実用性と信頼性が高まる可能性が高いです。またDOGEの活動が成功すれば、他国政府も同様の取り組みを検討する可能性があり、グローバルレベルで仮想通貨の採用が加速する可能性もあります。

その場合国際送金の面で実用性が高いリップルが今後、大きく値上がりする可能性もあります。

企業によるビットコイン投資の広まり

2025年は企業によるビットコイン投資が急速に拡大すると予想されています。この動きを牽引しているのが、マイクロストラテジーとメタプラネットです。

マイクロストラテジーは2025年1月、20億ドルの優先株発行を通じてビットコイン購入資金を調達する計画を発表。同社は既に44万6400ビットコイン(約439億ドル相当)を保有しており、さらなる拡大を目指しています。

一方日本の上場企業メタプラネットも野心的な計画を打ち出しています。同社は2025年末までに1万ビットコイン、2026年末までに2万1000ビットコインの保有目標を発表しています。この目標達成のため「21ミリオン計画」と銘打った資金調達を実施し、約1166億5千万円の調達を目指している段階です。

こうした大手企業の動きに続き、中小企業のビットコイン保有も2025年には拡大すると予想されています。資産運用会社ビットワイズのCIOマット・ホーガン氏は、今後18ヶ月以内に数百社の企業がビットコインを準備資産として購入すると予測しています。

企業のビットコイン投資拡大の背景には、以下の要因があります。

  • インフレヘッジとしての役割
  • 機関投資家の参入による正当性の向上
  • ビットコインETFの承認による投資アクセスの改善

企業のビットコイン投資は、仮想通貨市場の成熟と主流化を加速させる重要な要因となるため、今後も注目すべき指標の一つです。

ビットコインETFへの資金流入

ビットコインETFは2025年に入っても引き続き大きな注目を集めており、個人投資家や機関投資家からの資金流入が続いています。世界最大規模の資産運用会社であるブラックロックの「iShares Bitcoin Trust(IBIT)」を筆頭に、2025年1月だけで約50億ドルの新規資金が流入しました。この勢いが続けば、2025年末までにビットコインETFへの資金流入額は590億ドルに達すると予測されています。

この急速な資金流入の背景には、以下の要因があります。

  • 機関投資家の参入障壁が低くなったこと
  • 規制環境の改善により投資家の信頼感が高まったこと
  • ビットコインの価格上昇に伴う投資家心理の改善

特筆すべきは、ビットコインETFの資産規模が金ETFを上回る可能性が高まっていることです。これはビットコインが「デジタルゴールド」としての地位を確立しつつあることを示唆しています。

またETFを通じた機関投資家の参入により、今後ビットコイン市場の流動性と安定性が向上することが期待されています

量子コンピューターの脅威

量子コンピューターはビットコインの暗号技術を破る潜在的な能力を持つため、その進歩もビットコインの今後を考えるうえで外せません。特にGoogle社の新しい量子チップ「Willow」の開発により、この懸念が再燃しました。

専門家によると、量子コンピューターがビットコインの暗号を解読できるようになるまでには約5年かかると予測されています。これはビットコインだけでなく、イーサリアムなど他の仮想通貨に言えることですが、現時点では即時の脅威とはみなされていません。

ビットコインのセキュリティを本当に脅かすには、大量の量子コンピューターが必要とされるため、多くの専門家は2030年代までビットコインの暗号化が量子コンピューターによって破られる可能性は低いと考えています。

並行して、ビットコイン開発者コミュニティは量子耐性のあるアルゴリズムの研究を進めており、将来的にはプロトコルをアップグレードしてより安全にする方向で動いています。このような対策により、ビットコインは量子コンピューティングの脅威に適応し、長期的な安全性を確保できる可能性もあります。

量子コンピューターの進化はとても早いため、ビットコインの今後を考えるうえで、是非着目しておきたい要素です。

ビットコインの様々な将来価格予想 | 2025年〜2030年

トレーダーデスクとビットコイン

ビットコインの価格予測は、仮想通貨市場の注目を集め続けています。2025年から2030年にかけて、専門家や分析機関はさまざまな予測を立てており、その範囲は広範にわたります。これらの予測をざっくりと見ていきましょう。

2025年のビットコイン価格予測

2025年のビットコイン価格については、多くのアナリストが強気な見方を示しています。

  • 運用会社Bernsteinのアナリストは、2025年末までにビットコインが20万ドルに達する可能性があると予測。この楽観的な見方はスポットビットコインETFへの強い資金流入に基づいている
  • 仮想通貨取引所Changelly社の分析では、2025年のビットコイン平均価格は10万2329ドルと予想。ビットコインの採用拡大と機関投資家の参入増加を考慮に入れている
  • 仮想通貨メディアCoinpediaは平均9万5903ドル、最高13万5449ドル、最低6万1357ドルという幅広い予測範囲を提示

これらの予測は主にビットコインの採用拡大や機関投資家の参入増加を考慮に入れています。

2027年から2028年にかけての価格予測

2027年から2028年にかけて、ビットコインの価格はさらに上昇すると予測されています。

  • Changelly社は2027年の平均価格を18万8665ドル、2028年には26万6561ドルまで上昇すると予測
  • Web3研究機関であるSatoshi Action Educationのモデルでは、2027年初頭に100万ドルを超える可能性があり、2028年には200万ドルに達する可能性を示唆
  • Binanceは2027年に10万7901ドル、2028年に11万3296ドルと控えめな上昇を見込んでいる

2030年のビットコイン価格予測

2030年に向けて、ビットコインの価格予測は各社ばらつきがでます。

  • Changelly社は2030年のビットコイン価格が平均66万8343ドルに達し、最高77万4474ドルまで上昇する可能性があると予測
  • Binanceは2030年のビットコイン価格は13万0356ドルに達する可能性があり、現在の価格から5%の上昇を見込んでいる
  • ニュースプラットフォームAmbcryptoは、2030年末までにビットコイン価格が19万5053ドルから29万2580ドルの範囲に達すると予測

ICOBenchによるビットコイン価格予想 | 2025年〜2030年

ここからは、長年仮想通貨の価格予想を行ってきた本サイトICOBenchによるビットコイン相場予想を行っていきます。

結論、ビットコインは今後、以下の値動きをすると予想しています(価格は1ドル155円として計算)

  • 2025年のビットコイン予想価格:900万円〜3300万円
  • 2026年のビットコイン予想価格:1200万円〜2800万円
  • 2030年のビットコイン予想価格:2000万円〜9000万円
最低価格 平均価格 最高価格
2025年 900万円 1800万円 3300万円
2026年 1200万円 1700万円 2800万円
2030年 2000万円 7200万円 9000万円
ビットコイン価格予想は必ずしも当たるとは限りませんが、予想の根拠を解説しますので考え方の参考にしてください。

2025年のビットコイン予想価格

ビットコインの価格予想を行う上で、アメリカ政府の動きを注視することがとても大切となっています。

現在アメリカが進めている戦略的ビットコイン準備金政策が進めば、2025年の最高値3300万円も見えてくると予測します。

また、2024年のビットコインETF承認による上昇はアメリカのベビーブーマー世代(1964年以前生まれ、主に60代以上)が牽引していたとされています。

よって、個人以上に資金力のある企業や国家のビットコイン保有がここから進めば、大きな価格上昇と安定化に進むと見られています。

またこのシナリオの場合、数多くのミームコインも過去最高値を更新する可能性が高いです。

一方でビットコインは依然リスク資産であり、トランプ政権の関税政策や金利、為替に大きく影響を受けます。仮想通貨バブルの崩壊が起これば、2025年のビットコイン最低価格は900万円程度まで暴落することが考えられます。

2026年のビットコイン予想価格

2026年、約4年の半減期サイクルを考えれば、ビットコインはバブル崩壊に直面する可能性が高いです。しかし企業や国家によるビットコイン保有が進んだ段階では大きく暴落することはないと考えているため、2026年のビットコイン最低価格は1200万円としています。

一方で想定以上に国家や企業によるビットコイン保有が進んだ場合、最高2800万円に達する可能性も予想されます。

2030年のビットコイン予想価格

2030年には価値の保存手段としてのビットコインの知名度が大きく上昇し、「ビットコインはやめとけ」といった風潮が薄れていることが予想されます。

仮にビットコインが金と同じ時価総額に達した場合、1BTCが1億円を超えることが予測されますが、実際には金とビットコインの時価総額には大きな隔たりがあるため、2030年のビットコイン最高価格は9000万と予想します。

2030年に量子コンピューターが実現し、ビットコインのセキュリティに重大な懸念が出た場合は大きく価値を下げる可能性があるため、2030年のビットコイン最低価格は2000万円としています。

まとめ

本記事ではビットコインが今後どうなるのか、特徴や価格推移、将来価格予想まで幅広く解説してきました。

ビットコインは今後、トランプ政権の動向に大きく左右されることが予想されます。戦略的ビットコイン準備金政策が実現すれば、2025年にビットコインは2倍の価格まで上昇する可能性があります。しかし逆にトランプ政権の仮想通貨に対する姿勢が思ったよりポジティブではなかった場合、暴落が止まらないケースも出てくるかもしれません。

ビットコイン投資は仮想通貨投資の中でも最も鉄板ですが、一つの銘柄に一点投資するよりも、今後大きく伸びる上場予定の仮想通貨に先行セールの段階から投資をしておくのもおすすめです。

本サイトICOBenchでは精選したプレセール仮想通貨を紹介しているため、是非ビットコインと同時に保有して、分散投資をしておきましょう。ビットコインはいつ上がるのか読みにくいですが、「まだ上がる」と思ったときが天井ということもままあります。

しかし先行セール段階の銘柄は上場のタイミングで上がることが分かっているので、投資判断が比較的楽で、おすすめの仮想通貨です。

ビットコインの今後に関するよくある質問

2030年までに1ビットコインはいくらになる?

ビットコインは2030年までに何倍になる?

ビットコインで100万円稼いだら税金はいくらですか?

ビットコインの価格は2025年にいくらになりますか?

ビットコインの価格は2025年に何倍になりますか?

ビットコインは日本ではいつから買えた?

By 石井 正悟

ICOBenchライター。金融業界での経歴を活かし、2021年より株式や仮想通貨、先行セール分析を開始。複数の大手メディアでクリプトライターとして従事し、金融とクリプト業界両方の最新情報に明るい。個人メディア「しょーごログ」にて400記事以上を執筆し、数万PVを誇る。