ソラナ価格が237ドル台で推移|中国発AIアルトコインが重荷に

私たちを信頼する理由
私たちを信頼する理由
背景にチャートが映る暗い空間で、紫とターコイズブルーのネオンカラーに輝くイーサリアムのコインが積み重なっている。

暗号資産(仮想通貨)ソラナ(SOL)は28日、19日に記録した過去最高値294ドル(約4.4万円)から約20%下落し、237ドル(約3.5万円)で推移している。

ソラナの価格チャート

この下落の背景には、ソラナブロックチェーン上で発行された中国発AIアプリ「DeepSeek」関連アルトコインの投機的取引の影響がある。

中国AIブームがアルトコイン市場を揺るがす

DeepSeekトークンは27日、時価総額4,800万ドルを記録し、取引量は1億5,000万ドルに達したものの、その後急落し3,000万ドルまで下落。同トークンは1月4日に作成され、DeepSeekのアプリが米国AppleのApp Storeランキングでトップに躍り出た数週間前に誕生していた。

また、別の偽トークンもDeepSeek人気に便乗し、一時は時価総額1,300万ドル、取引量2,850万ドルを記録したが、現在は860万ドルまで下落。DeepSeek側はこれらのトークンへの関与を全面否定し、詐欺の可能性について警告を発している。

同アプリの台頭は、ビットコイン(BTC)価格がドナルド・トランプ大統領就任後初めて10万ドルを割り込む要因の一つになった。さらに、米国のAI分野における優位性への挑戦として捉えられ、金融市場に衝撃を与えている。

取引需要の急拡大が続く

ソラナネットワークの1日あたりの取引手数料は2,000万ドル(約31億円)を突破。特筆すべきは、アクティブアドレス数が500万を突破し、2024年末と比較して約30%増加したことだ。

ネットワーク上のステーブルコイン供給量も105億ドル(約1.6兆円)に急増し、1月初旬から倍増。分散型取引所(DEX)の取引高は1日あたり250億ドル(約3.9兆円)という過去最高を記録し、全ブロックチェーンにおけるDEX取引高の74%を占めている。

エコシステムの拡大と課題

「Pump.fun」などの新しいローンチパッドの登場により、トークン発行の敷居が大幅に低下。これに伴い、1分あたりの取引リクエストが1,000万件を超える場面も見られ、一時的な処理遅延やガス代の高騰が報告されている。

ソラナの強みは、独自のプルーフ・オブ・ヒストリー(PoH)による高速な取引処理能力にある。1秒間に最大65,000件のトランザクションを処理できる技術は、イーサリアムの30件と比較して圧倒的な優位性を持つ。

開発者数も前年比200%増の15,000人を突破。分散型アプリケーション(DApps)における資金の預け入れ総額(TVL)は150億ドルに達し、分散型金融(DeFi)プロジェクトを中心に採用が加速している。

レイヤー2ソリューション「SOLX」に期待

このような状況を受け、ソラナエコシステムの新展開として注目を集めているのが、レイヤー2ソリューションSolaxy(SOLX)だ。

プロジェクトは順調な資金調達を続けており、仮想通貨プレセールでは1,500万ドル(約2.2億円)を突破。初期価格0.001608ドルからの段階的な価格上昇モデルを採用し、長期的な価値向上を目指している。

ソラクシーの技術的特徴は以下の通り。

  • 革新的なロールアップ技術:メインチェーンの処理負荷を最大90%軽減し、1秒あたり10万件の取引処理を実現。ガス代も従来の1/10まで抑制している。
  • 強化されたセキュリティ機能:マルチシグネチャによる承認システムとAIを活用したスマートコントラクト監査により、高度なセキュリティを確保。
  • 開発者向けインフラストラクチャ:包括的なSDKとAPI群を提供し、無償のテストネット環境を整備。バグ報告プログラムも実施している。

開発者コミュニティの拡大を目指し、総額1,000万ドル規模のグラント制度も準備。これにより、エコシステムの持続的な発展を支援する計画だ。将来的には、ソラナのメインネットとの完全な互換性を維持しながら、独自の拡張機能も提供していく方針を示している。

Solaxy公式サイトを確認する

By 渡貫 宗

2021年に仮想通貨投資を始める。以降、同分野での専門的な知識を深めながら自身のブログ・ライターとしても活動。仮想通貨に関する深い理解を活かして複数のメディアで多くの記事を執筆。初心者に寄り添った簡潔な解説を得意とする。

Leave a comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です