リップル社のスチュアート・アルデロティ最高法務責任者は16日、自身のX(旧Twitter)にて米証券取引委員会(SEC)が同社に対して控訴したことを批判した。
As expected, the SEC’s appeal brief is a rehash of already failed arguments –and likely to be abandoned by the next administration. We’ll respond formally in due time. For now, know this: the SEC’s lawsuit is just noise. A new era of pro-innovation regulation is coming, and… https://t.co/3ZxO64Fs8C
— Stuart Alderoty (@s_alderoty) January 16, 2025
アルデロティ氏は、今回のSEC控訴について「予想通り、SECの控訴内容は過去に失敗した主張の焼き直しに過ぎない。
次期トランプ政権下では、この訴訟は放棄される可能性が高い」とコメント。さらに、「SECの訴訟は単なる雑音に過ぎない」と述べ、強気な姿勢を示した。
SEC訴訟によるリップルの法的リスク
リップルは、2020年12月に米国証券取引委員会(SEC)から提訴されたことで、長期にわたる法的リスクに直面している。SECは、リップル社が未登録の証券であるXRPを販売し、違法に資金調達を行ったと主張。一方、リップル社はXRPが通貨であり、証券には該当しないと強く反論している。
この訴訟は、XRPの流通規制や市場での取引制限を引き起こす可能性がある。しかし2023年7月、裁判所は特定の条件下でのXRP販売が証券取引に該当しないとの判断を下し、リップル社は部分的勝訴を獲得した。SECはこの判決に対して控訴し、訴訟は現在も続いている。
しかし、次期トランプ政権の発足により、この訴訟問題が解決に向かう見通しだ。これがリップル価格の上昇を後押しする要因となっている。
リップル価格、3ドル突破
ビットコイン(BTC)を含む多くの暗号通貨(仮想通貨)が停滞する現在の市場において、リップルは堅調な上昇を示している。SECによる控訴が進む状況下でも、その勢いを維持しており、16日に3ドルを突破した。これは2018年以来となる大きな節目であり、市場に新たな期待感をもたらしている。
この上昇の背景には、次期トランプ政権下での規制緩和、さらにはアルデロティ氏がコメントしたように、次期政権下ではSEC訴訟が破棄される可能性が市場にポジティブな影響を与えている。
さらに、大口投資家(クジラ)によるXRPの大量購入が確認されており、この動きが価格上昇の一因となっている。20日に迫るトランプ政権の発足を控え、市場ではリップルに対する楽観的な見方が強まっている。