ウォール街の大手金融機関シティは25日、ビットコイン(BTC)の年末価格が基本シナリオで13万5000ドルに達すると予測した。
ETFが主導するビットコイン相場
シティが提示した新たな価格モデルでは、2025年末のBTC価格について3つのシナリオが示された。
基本シナリオでは、ユーザー数の20%増加、マクロ経済の安定、現物ETFへの150億ドルの資金流入を前提として、13万5000ドルを予測している。
強気シナリオでは、ETFへの資金流入が加速し、機関投資家の需要が急増した場合に19万9000ドルまで上昇すると予測。
一方、地政学的リスクやマクロ経済の不安が高まった場合の弱気シナリオでは、6万4000ドルを見込んでいる。
BTC価格は、現物ETF承認前の4万5000ドルから直近では12万3000ドル超まで上昇しており、ETFが市場に与える影響の大きさが浮き彫りとなっている。
機関投資家の資金流入が価格を左右
シティによると、BTCの価格変動の41%はETFの動向によって説明されるという。
今年1月の承認以降、米国の現物ETFは合計546億6000万ドル相当のBTCを保有するまでに成長した。世界のETF全体では保有量が148万BTCに達し、これはBTC総供給量の7%に相当する。
シティは、ETFに10億ドルの資金が流入すると価格が約3.6%上昇すると試算しており、150億ドルの追加流入があれば約6万3000ドルの押し上げ効果があると見ている。
市場では、ブラックロックのIBITやフィデリティのWise Origin Bitcoin Trustなどが機関投資家の注目を集めており、伝統的な金融市場への暗号資産(仮想通貨)の統合を後押ししている。