Barstool Sports(バースツール・スポーツ)創設者のデイブ・ポートノイ氏は18日、XRP(リップル)の価格が過去最高値を記録する直前に、保有していたXRPを売却していたことを明かした。
高騰直前の売却と後悔
ポートノイ氏は、1トークンあたり2.40ドルで保有していたXRPをすべて売却していた。これは、XRPが史上最高値の3.65ドルを記録した7月17日の約2週間前の出来事だった。
売却後にXRPは60%も上昇し、同氏は数百万ドル規模の潜在的な利益を逃す結果となり、ポートノイ氏は自身のソーシャルメディアで、約370万人のフォロワーに向けた動画を公開し、「泣きたい」と心情を語った。
かつてXRP軍団のリーダーを自称していた同氏は、現在はXRPを保有していない状況を皮肉交じりに認めている。
売却の背景には、ステーブルコイン市場での競争激化への懸念があり、サークル社が発行するUSDCとの競合を警戒したアドバイザーの助言が影響したとみられる。
XRP高騰の背景とポートノイ氏の投資行動
XRPの急騰は、リップル社が手がけるステーブルコインRLUSDに有利とされるGENIUS法の可決が主要因とされている。
さらに、約9兆ドル規模の米国退職金市場が暗号資産(仮想通貨)に開放される可能性があるとする大統領令への期待感も、市場心理を押し上げた。
ポートノイ氏の売買行動は、FOMOから衝動的に購入し、短期的な不安から売却に至るという、感情主導の取引の典型例だった。同氏は2025年2月までに複数回にわたり、合計230万ドル以上をXRPに投資していた。
今回の動きは、2023年に同氏が立ち上げたミームコインGREEDのケースを想起させる。同コインはローンチ直後に価格が99%暴落する直前、ポートノイ氏自身が売却していた。
XRPは現在も高値圏で推移しており、3.40ドル前後で取引されている。時価総額は2000億ドル(約29兆6000億円)に達し、仮想通貨市場で第3位の座を維持している。