ビットコイン(BTC)の生みの親とされるサトシ・ナカモト氏は12日、世界で11番目に裕福な人物になったことが判明した。
オンチェーン分析を手掛けるアーカム・インテリジェンス社によると、同氏に関連付けられるウォレットの資産価値は1300億ドル(約19兆3700億円)を超えた。
この資産の急増は、著名な暗号資産(仮想通貨)投資の批判家をも凌駕する勢いを見せている。
SATOSHI NAKAMOTO IS NOW THE 11TH RICHEST MAN IN THE WORLD
The value of Satoshi Nakamoto’s Bitcoin holdings increased by $7.4 Billion today, now worth $128.9B.
He has just overtaken Michael Dell, Chairman and CEO of Dell Technologies ($125.3B). pic.twitter.com/mzkcI2NIrr
— Arkham (@arkham) July 11, 2025
ビットコイン高騰で資産急増、著名な仮想通貨 投資批判家にも迫る
この資産増加は、ビットコインが過去1カ月で14%上昇し、史上最高値を更新し続けたことが背景にある。
これにより、サトシ氏の純資産は、マイクロソフトのビル・ゲイツ共同創設者の1170億ドルや、デル・テクノロジーズのマイケル・デル創設者の1265億ドルを上回った。
サトシ氏の純資産は現在、著名なビットコイン批判家であるバークシャー・ハサウェイのウォーレン・バフェットCEOの資産に迫っている。
バフェット氏の純資産は1410億ドルであり、ビットコインの価格が現在の約11万9000ドルから8%強上昇して12万8650ドルに達すれば、サトシ氏が同氏を上回ることになる。
バフェット氏はかつてビットコインを殺鼠剤と表現し、2022年にはすべてのビットコインを25ドルでも購入しないと発言した。
それ以来、ビットコイン価格は204%上昇しており、その創設者の資産はバフェット氏の純資産にあと120億ドルまで迫っている。
正体不明の創設者とその資産の行方、新たな脅威への対策も
サトシ・ナカモトの正体は、長年にわたる憶測にもかかわらず、依然として謎に包まれたままだ。
サトシ氏が所有するとされるウォレットからBTCが一度も移動していないことから、同氏はすでに亡くなっているのではないかとの見方も存在する。
一方で、同氏の資産には新たな脅威が浮上している。
量子コンピューターがウォレットの秘密鍵を解読する可能性への懸念が高まっており、対策としてビットコインのソフトウェアを変更するビットコイン改善提案が提出された。
この提案は、サトシ氏の資産を含む全ビットコインの約25%を量子コンピューターの攻撃から保護することを目的としている。
ビットコインの未来を拓く新技術
このようなセキュリティ上の懸念に加え、ビットコインは、仮想通貨投資の取引速度や拡張性にも課題を抱えている。
こうした問題を解決し、ビットコインの可能性をさらに広げることを目指す新たなプロジェクトとしてBitcoin Hyper(HYPER)が注目を集めている。
ホワイトペーパーによると、Bitcoin Hyperは、ビットコインのレイヤー2ネットワークとして構築されている。
ソラナ(SOL)の仮想マシンを活用することで高速な取引とdAppの開発を可能にする。
これにより、ビットコインの堅牢なセキュリティを維持しつつ、これまで難しかったDeFiやNFT、ゲーミング分野での活用が期待されている。
このプロジェクトへの期待は高く、開始からわずか1カ月でプレセールは330万ドルを突破した。
現在のトークン価格は0.0123ドルだが、間もなく価格の上昇が予定されている。
Bitcoin Hyperは、ビットコイン自体の価値や有用性を高めるソリューションとして、市場から大きな関心を集めている。