リップル(XRP)は12日、過去24時間で10.5%上昇した。
これは、前日に過去最高値を更新したビットコイン(BTC)の上昇率を上回っており、現在、時価総額トップ10の暗号資産(仮想通貨)の中で最も高いパフォーマンスを示している。
デリバティブ市場においても、リップルの建玉は急増している。CoinGlassのデータによれば、XRP建玉の総額は72億ドルに達し、今年1月の過去最高額(83億ドル)に迫る水準となった。
これは、4月時点で約30億ドルまで落ち込んでいた水準からの大幅な回復を示している。
市場で存在感を増すリップル、ドージコインを上回る上昇率
過去7日間でも、リップルは27%を超える上昇を記録し、同期間に24%上昇したドージコイン(DOGE)を上回るなど、注目度を高めている。
リップルは長い歴史を持つ仮想通貨の一つであり、2018年の最高値である3.4ドルには依然として18%届かないものの、2024年1月には3.3ドルまで上昇した場面もあった。
また、リップル社は、仮想通貨に理解を示す政治勢力の支援にも注力している。特に米大統領選においては、トランプ陣営に近い仮想通貨推進派スーパーPACへの献金を通じ、ワシントンにおける政策形成への影響力を強めている。
トランプ大統領は選挙戦の中でデジタル資産への支援を公言しており、再選以降、仮想通貨業界の後押しとなる政策的姿勢を明確にしている。
ビットコインは過去最高値更新、市場全体を牽引
一方、ビットコインは11日に過去最高値となる11万8667ドルを記録。直近では11万7694ドル前後で取引されている。
この価格上昇は仮想通貨市場全体のセンチメントを押し上げており、リップルを含む他の主要アルトコインにも好影響を与えている。
ただし、ビットコインは価値の保存手段としての地位を確立した一方で、トランザクション速度やスマートコントラクト機能の欠如といった課題も指摘されている。
そのため、これらの技術的課題を補完するレイヤー2ソリューションや新しい仮想通貨への関心が、市場全体で高まっている。
ビットコインの限界に挑む新しい仮想通貨HYPER登場
ビットコイン価格の高騰と並行して、ネットワークの拡張性や機能性に優れた新たなレイヤー2ソリューションが注目を集めている。その代表格として浮上しているのがBitcoin Hyper(HYPER)だ。
このプロジェクトは、ビットコインの高いセキュリティと分散性を維持しつつ、高速処理・低コストな取引環境とスマートコントラクトの実装を目指す。
ホワイトペーパーによれば、Bitcoin Hyperは高スループットで知られるソラナ(SOL)の仮想マシンをベースに採用し、コンセンサスアルゴリズムにはエネルギー効率の高いProof of Stake(PoS)を導入している。
これにより、従来のビットコインネットワークでは実現が難しかったDeFiやdApps、ブロックチェーンゲームなどの展開が可能となる見込みだ。
こうした革新的な構想に対する期待感は、進行中のプレセールにも顕著に表れており、すでに240万ドル以上の資金調達を達成。ネイティブトークンであるHYPERは、ネットワーク手数料の支払いやステーキング報酬、ガバナンス投票などに活用される予定だ。
ビットコインのレイヤー2領域における新たな試みとして、Bitcoin Hyperは今後の進展次第で、業界の潮流を変える存在となる可能性を秘めている。