米政府、詐欺事件で押収したイーサリアムをコインベースに送金

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米国政府による押収イーサリアムのCoinbase Primeへの送金を象徴するデジタル金庫の画像

米国政府は7日、押収した暗号資産(仮想通貨)の一部を大手取引所コインベースの機関投資家向けサービスへ送金した

押収資産の移動と市場の憶測

ブロックチェーンのデータによると、US Government: FBIとラベル付けされたウォレットから、コインベース・プライムへイーサリアム(ETH)の2段階送金が行われた。

まず、テスト送金として0.00394ETHが移動し、その数分後に86.56ETHの主要な送金が実行された。

この資産は、2022年10月にNFT関連の詐欺行為で告発されたチェイス・セネカル氏から法執行機関が押収したものである。

送金元のウォレットはこれまで休眠状態だったが、約10万ETHを保有しており、今回の送金で残高は約6万ETHに減少した。

今後の売却懸念と市場への影響

少額のテスト送金は、資産の清算や保管場所の移転といった大規模な取引の前に行われる一般的な手順である。

コインベース・プライムは機関投資家向けの大口取引に利用されるため、今回の動きは市場価格への影響を最小限に抑えるためのOTC取引の準備ではないかとの見方が広がっている。

この送金を受けて、市場では政府による仮想通貨売却の可能性が囁かれている。送金後、イーサリアムの価格は約2534ドルまでわずかに下落した。

今後、政府がさらに大規模な売却に踏み切れば、市場力学に影響を与える可能性があるため、ウォレットの動向が注視されている。

著者: 松田 明日香

暗号資産投資を2020年に始め、ビットコインやNFT、DeFiなど複数の分野で投資経験を有する。2025年1月にICOBenchに参加し、専門的な暗号資産ライティングを手掛けている。