CoinSharesは7日、デジタル資産運用商品で12週連続となる資金流入を記録したと報告した。
6月28日から7月4日までの週に、総額10億4000万ドルの純流入があった。この結果、暗号資産(仮想通貨)関連商品の運用資産総額(AuM)は過去最高の1880億ドルに達した。
この動向は、機関投資家による仮想通貨の採用が継続していることを示している。
イーサリアムへの関心高まる、ビットコインは警戒感も
ビットコイン(BTC)は7億9000万ドルの流入を集めたが、これは過去数週間の平均である15億ドルを下回る水準である。
価格が史上最高値に近づく中、一部の投資家が利益確定やリスク回避に動いている可能性がある。
一方、イーサリアム(ETH)は2億2600万ドルの力強い流入を記録した。過去11週間の平均週間流入率はAuMの1.6%に達しており、これはビットコインの0.8%の2倍にあたる。
イーサリアムの好調は、活発なネットワーク開発や機関投資家からのETH関連商品への関心の高まりが背景にある。
市場がビットコインだけでなく、スマートコントラクトなどの多様な機能を持つプラットフォームへも目を向けていることの表れといえる。
アルトコイン市場の動向と地域差
アルトコイン市場でも注目すべき動きが見られた。ソラナ(SOL)には2160万ドルが流入し、週間流入額としては69週ぶりの高水準となった。
これは、2023年の課題を乗り越え、投資家の信頼が回復しつつあることを示している。
また、ユーティリティを重視したスイ(SUI)にも160万ドルの資金が流入しており、機関投資家のポートフォリオが多様化していることがうかがえる。
地域別に見ると、資金流入は米国が10億ドルと大半を占めた。
対照的に、カナダでは2930万ドル、ブラジルでは970万ドルの資金流出が記録され、地域によって投資家心理に違いがあることが明らかになった。