ソラナ(SOL)の財務管理を手掛けるDeFi Development Corp(DFDV)は2日、私募による1億1250万ドル(約162億円)の資金調達を完了した。
この資金調達は、2030年満期の転換シニア債の発行によって実施された。
DFDVは調達資金を、主にソラナの追加取得と事業運営に充てる方針で、従来の金融市場とソラナの分散型インフラとの架け橋としての地位を強化する構えだ。
ソラナへの戦略的集中と財務基盤の強化
DFDVは、資本をソラナに重点的に配分する方針を掲げており、2025年5月12日時点で59万5988SOL(当時約1億270万ドル)を保有していた。
さらに、ここ数カ月にわたって継続的にソラナを取得するなど、ソラナに対する強気な市場心理も資金調達の背景となった。
今回の調達資金のうち約7560万ドルは、株式の希薄化を避けつつ流動性を確保するための仕組みに充てられる。
引受会社が追加購入オプションを行使した場合、純手取額は最大で1億3220万ドルに達する見込みだ。
エコシステムへの貢献と今後の展望
DFDVは、ソラナへの集中保有に伴う価格変動リスクを認識しており、対策としてバリデーターの運営など、ソラナエコシステムへの積極的な参加を通じてリスク分散を図る。
今回実施された転換社債という資金調達手法は、投資家に将来的な株式取得の機会を提供し、同社の成長戦略と投資家の利益を一致させる狙いがある。DFDVは、DeFiや不動産テック分野での成長を目指す方針だ。
今後は、取得したソラナのステーキングによる利回り最大化を図る。
また、ソラナ上のDEXや各種プロトコルの活用も検討しており、エコシステム内での機会を広げていく意向だ。