世界最大のビットコイン(BTC)保有企業であるストラテジー社は29日までに、4980 BTCを購入した。
報告によると、同社は2025年6月23日から29日の間に4980 BTCを取得。購入総額は約5億3190万ドルで、1BTCあたりの平均取得価格は約10万6801ドルに上る。
29日時点で、同社が保有するビットコインの総数は59万7325 BTCに達している。これらのビットコインの取得総額は約424億ドルで、平均取得価格は約7万982ドルとなる。
Strategy has acquired 4,980 BTC for ~$531.9 million at ~$106,801 per bitcoin and has achieved BTC Yield of 19.7% YTD 2025. As of 6/29/2025, we hodl 597,325 $BTC acquired for ~$42.40 billion at ~$70,982 per bitcoin. $MSTR $STRK $STRF $STRDhttps://t.co/ZDUsjf8zV5
— Strategy (@Strategy) June 30, 2025
株式売却益を原資にBTC購入を継続
ストラテジー社は、ビットコイン購入の資金を自社株の市場価格売却によって調達した。先週、MSTR株の売却で約5億2000万ドル、STRK株で約2890万ドル、STRF株で約2970万ドルの資金を確保している。
この戦略は、ストラテジー社のマイケル・セイラー会長のビットコインに対する強気な見通しを反映したものだ。同氏は最近、ビットコイン価格が21年間で2100万ドルに達するとの予測を示した。
株式発行で得た資金を仮想通貨の購入に充てる決定は、法定通貨や債券よりも優れた価値の保存手段としてビットコインを位置付ける同社の姿勢を明確にしている。
企業によるビットコイン保有の拡大
ストラテジー社の積極的な姿勢は市場からも好意的に受け止められている。過去1か月で同社の株価は4.92%上昇し、長期戦略に対する投資家の信頼を示した。
現在、同社はビットコインの総発行量の約2.8%を保有し、企業保有者としての地位を固めている。同社のビットコイン評価額は640億ドルを超えている。
ストラテジー社に追随する企業も増えている。Twenty One、トランプ・メディア、ゲームストップなどの大企業が同様の財務戦略を採用し、企業による仮想通貨保有の動きが広がっている。
ビットコインの保有・運用を行うメタプラネットなどを含め、現在134社がこのモデルを採用している。
こうした動きは、ボラティリティは高いものの、仮想通貨長期保有が資産保全の一つの選択肢として認識されつつあることを示唆している。