分散型予測市場プラットフォームのポリマーケットが、2億ドル(約290億円)規模の資金調達ラウンドを最終調整中であることが24日、明らかになった。
この資金調達により、同社の評価額は10億ドルを超え、分散型予測市場として初のユニコーン企業になる見通しだ。調達した資金は、事業拡大と規制対応の強化に充てられる。
米大統領選と資金調達の実績
2024年の米大統領選挙では取引量が急増し、同社は分散型予測市場としての潜在能力を示した。選挙後に取引量は一時的に減少したが、直近では月ごとに増加傾向が見られ、再び勢いを取り戻している。
同社はこれまでにも資金調達を順調に進めてきた。2020年のシードラウンドで400万ドル、その後の非公開シリーズAで2500万ドル、2024年5月のシリーズBでは4500万ドルを調達している。
今回のラウンドは、著名投資家ピーター・ティール氏のベンチャーキャピタル、ファウンダーズ・ファンドが主導する。同ファンドはシリーズBでも中心的な役割を担っており、イーサリアム(Ethereum)の共同創設者ヴィタリック・ブテリン氏も支援者に名を連ねる。
規制対応と市場での競争優位性
新たな資金は、複雑な規制環境を乗り越え、世界的な需要拡大に対応するために活用される見込みだ。予測市場は法的な課題も多く、規制当局との連携が事業の鍵を握る。
競合のカルシが2021年に3000万ドルを調達したのに対し、ポリマーケットの規模と評価額は際立っている。これは、分散型予測市場という分野に対する投資家の強い信頼を示している。
こうしたプラットフォームは、特定の管理主体を持たないDEXと同様の思想を共有している。
また、プラットフォームはステーブルコインのUSDCを決済手段として採用し、価値の安定と迅速な取引処理を実現している。この技術基盤により、世界中のユーザーは利便性の高い環境でサービスを利用できる。