サークル株が675%急騰、時価総額でコインベースを上回る

免責事項:本サイトの情報は一般的な情報提供を目的としており、投資助言を行うものではありません。暗号資産は価格変動が大きく、元本を失うリスクがあります。投資判断はご自身の責任で行ってください。本サイトは、掲載情報に基づく損失について一切の責任を負いません。
私たちを信頼する理由
私たちを信頼する理由
サークルのロゴとUSDCのシンボルが上昇する株価チャート

ステーブルコインUSDCの発行元であるサークル(CRCL)の株価は23日、一時298ドルまで高騰した

同社は2025年6月5日、ニューヨーク証券取引所(NYSE)に1株69ドルで上場。取引開始時の公開価格31ドルからわずか17日間で675%以上の上昇を記録した。

サークル株を後押しする規制の明確化

株価上昇の大きな要因として、2025年6月20日に米国上院で超党派により承認されたGENIUS法が挙げられる。この法律はステーブルコイン発行者に規制の枠組みを提供するものだ。

同法は、主要なステーブルコイン発行者に対し、完全な資産担保、月次の情報開示、年次の監査を義務付けている。これにより、コンプライアンス基準と長期的な事業の安定性に対する市場の安心感が高まった。

今回の急騰は、金融インフラにおけるステーブルコインの役割に対する投資家の楽観的な見方と、法整備による規制の明確化を反映している。

株価の上昇により、サークルの評価額は一時的に暗号資産(仮想通貨)取引所のコインベースを上回った。

過熱感と機関投資家の利益確定

テクニカル面では、サークルの株価は6月20日に過去最高の248.88ドルに達した。これは機関投資家による大量の買いと、持続的な強気心理を示す値固めの局面が後押しした。アナリストは、250ドルから270ドル付近に抵抗線があると指摘している。

一方で、この急騰を受け、アーク・インベストは6月16日から20日にかけて2億3820万ドル(約352億5000万円)相当のサークル株を売却した。特に20日の日中20%の急騰時には、1億1160万ドルを放出した。

この動きは過大評価への懸念を示すものだが、市場全体としては売り圧力を吸収し、上昇の勢いを維持した。相対力指数(RSI)は買われすぎの状況を示しているものの、アナリストは上昇の余地が残されている可能性も指摘している。

今回のサークルの株価高騰は、市場全体でのデジタル資産への関心の高まりを象徴している。特に、ビットコインETFの承認以降、機関投資家の資金流入が続いていることが背景にある。

著者: 白石 一颯

仮想通貨・ブロックチェーン分野を中心に、最新ニュースや規制動向、プロジェクト分析などを取材・執筆。国内外の信頼性ある情報源をもとに、読者に正確で有益なコンテンツを届けています。専門性と透明性を重視し、投機に偏らない情報提供を心がけています。