ナスダック上場の金融会社Lion Group Holdingは18日、投資会社ATW Partnersから6億ドルの資金調達枠を確保した。
調達資金で暗号資産(仮想通貨)ハイパーリキッド(HYPE)専用のトレーダーファンドを設立する。
同社はDefi分野への本格参入を図る一環として、HYPEを主要な取得対象とする戦略を開始する。
DeFi市場への戦略的参入
Lion Group HoldingはHYPEのほか、ソラナ(SOL)とスイ(SUI)も保有し、次世代レイヤー1プロトコル中心のトレジャリー戦略を展開する計画だ。
SOLとSUI資産は、仮想通貨セキュリティ大手ビットゴーが管理するバリデーターで保管およびステーキングを実施する。
同社のウィルソン・ワンCEOは「ハイパーリキッドは当社の既存デリバティブ事業を分散型市場へ拡張する自然な流れ」と述べ、分散型オンチェーン実行が取引の未来になると確信していると語った。
資金調達の第一弾として、48時間以内に1060万ドルのクロージングが予定されている。
他企業も相次ぎHYPEを購入
HYPEへのクジラの関心は急速に高まっている。
Lion Group Holdingの発表と同時期に、米国の眼科技術企業アイノビアも17日、5000万ドルをHYPEトレジャリーに購入すると表明。
アイノビアは米国初のHYPE保有上場企業となり、100万HYPE以上を取得して主要バリデーターの一角を担う予定だ。
HYPEは6月時点で時価総額12位のおすすめ仮想通貨となっており、レイヤー1ネットワークのハイパーリキッドは、約5億4200万ドルの総価値ロックを誇る。
同プラットフォームは過去30日間でオンチェーン永続先物取引量の60%を占めており、バイナンスなど中央集権型取引所の強力な競合として注目されている。
LGHLは東京証券取引所やシンガポール取引所での二次上場も検討しており、これにより世界最大規模のHYPEトレジャリー構築を目指している。
同社の株価は発表を受けて20%上昇するなど、新しい仮想通貨市場は好意的に反応している。