ロビンフッド、ビットスタンプ買収完了で暗号資産事業を大幅拡張

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米証券会社大手のロビンフッドは2日、ルクセンブルクを拠点とする暗号資産(仮想通貨)取引所ビットスタンプの買収を完了したと発表した

2億ドル規模の戦略的買収が完了

今回の買収は総額2億ドルの現金取引で実施され、ロビンフッドの仮想通貨事業における重要な拡張戦略の一環となる。ビットスタンプは2011年に設立された老舗取引所で、EU、英国、米国、アジア地域で50以上のライセンスと登録を保有している。

同取引所は5,000の機関投資家顧客と5万の個人投資家にサービスを提供しており、特に機関投資家向けの取引量で強固な地位を築いている。ビットスタンプは主要なビットコイン取引もサポートしており、ロビンフッドの顧客基盤拡大に貢献するだろう。

ロビンフッド暗号資産部門の責任者ヨハン・ケルブラット氏は、ビットスタンプの市場サイクルを通じた回復力と、ユーザー体験とセキュリティを両立させるロビンフッドの使命との整合性を評価している。買収により、ロビンフッドは暗号資産サービス、レンディング、ステーキング、API接続などの機関投資家向けサービスを一挙に獲得することになる。

この買収は、ロビンフッドが提供するアルトコインのラインナップ拡充にも繋がる可能性がある。

統合コストと将来戦略

ロビンフッドは2025年の残り期間中、ビットスタンプとの統合に関連して6500万ドルのコストを計上する見込みだ。この投資により、ビットスタンプのスマート取引ルーティングやロビンフッド・レジェンドなどのツールとの統合を進める計画だ。

ロビンフッドの暗号資産事業は2025年第1四半期に2億5200万ドルの収益を上げており、ビットスタンプの過去12カ月間の収益9500万ドルと合わせることで、さらなる成長が期待される。

今回の買収により、ロビンフッドは個人投資家向けのアプローチと、ビットスタンプのグローバルな規制対応および運営専門知識を組み合わせ、小売および機関投資家向け暗号資産市場での競争力を大幅に強化する構えだ。

著者: 名本 太陽

仮想通貨専門のWebライター。2017年からブロックチェーン業界に携わり、国内外の仮想通貨取引所やDeFiプロジェクトのホワイトペーパー、解説記事、プレスリリースを多数執筆。金融メディアでの連載経験もあり。専門はDeFi、NFT、メタバースで、最新トレンドに基づいた正確かつ分かりやすいコンテンツ制作を得意とする。