TONブロックチェーンがネットワーク障害、約40分間停止

私たちを信頼する理由
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ネットワーク障害を表現するブロックチェーンのデジタル図解

The Open Network(TON)ブロックチェーンは1日、マスターチェーンのディスパッチキュー処理エラーにより、ブロック生成が約40分間停止する技術的障害が発生した

TONコアチームは迅速に問題を特定し解決した。ユーザー資金への影響はなく、保留中の取引はすべて復旧後に処理されている。このような迅速な対応は、イーサリアムのような他の主要プロジェクトでも重視される点だ。

技術的問題の詳細と復旧プロセス

ブロックチェーン探索サイトは当初、28TPSの取引速度を報告していたが、ネットワークのデータベース更新は停止していた。最後のブロック記録は問題報告の約52分前となっていた。

この障害はマスターチェーンエラーがバリデーターのブロック生成における協調を妨げ、一時的なコンセンサス喪失を引き起こしたことが原因だった。TON財団は、すべての取引が安全であり復旧後に処理されると強調し、ユーザーの信頼維持に努めた。

市場への影響と取引所の対応

TONトークン(トンコイン)は障害発生後の1時間で1.3%下落したが、その後回復を見せた。これは、インフラ障害に対するトレーダーの高い反応性を反映している。市場全体で見れば、このような個別の暗号資産(仮想通貨)の障害が他のトークンに与える影響も注視される。

この事案は、高速ブロックチェーンネットワークが同期とコンセンサスの課題により障害リスクを抱えていることを浮き彫りにした。TONは2024年8月にもDOGSミームコインの需要増加によるネットワーク混雑で類似の短時間障害を経験しており、継続的なスケーラビリティ圧力が課題となっている。

著者: 名本 太陽

仮想通貨専門のWebライター。2017年からブロックチェーン業界に携わり、国内外の仮想通貨取引所やDeFiプロジェクトのホワイトペーパー、解説記事、プレスリリースを多数執筆。金融メディアでの連載経験もあり。専門はDeFi、NFT、メタバースで、最新トレンドに基づいた正確かつ分かりやすいコンテンツ制作を得意とする。