米ソフトウェア企業ストラテジーのマイケル・セイラー創業者は25日、米連邦準備制度理事会(FRB)が従来の暗号資産(仮想通貨)指針を撤回したことを受け、今後銀行はビットコイン(BTC)のサポートを自由に開始できるとの見解を示した。
FRBの従来の姿勢と変化
FRBが従来示していた仮想通貨指針では、監督下の銀行に対し、高い価格変動性とリスクを理由に、関連活動へ従事する前にはFRBへ通知するよう求めていた。
FRBが2022年に発行した書簡では、仮想通貨について次のように記されていた。
「新興の仮想通貨分野は、銀行組織、その顧客、そして金融システム全体に新しい機会を提供する。しかし、仮想通貨関連活動は、安全性と健全性、消費者保護、金融安定性に関連するリスクをもたらす可能性がある。」
しかし、最近FRBはこの新興分野に対する姿勢に変化を見せている。
同理事会は4月24日の声明で、「理事会は各機関と協力し、仮想通貨関連活動を含むイノベーションを支援するための指針が適切かどうか検討する」と述べ、今後の対応を検討していく方針を示した。
変化する米国の仮想通貨規制環境
セイラー氏がFRBの仮想通貨指針撤回を支持する中、ビットコイン(BTC)は上昇を続け、金曜日の午後には9万5500ドル(約1366万円)を超えて上昇した。
ドナルド・トランプ米大統領は仮想通貨に友好的な規制を広く公約しており、ビットコインは選挙後の上昇を経験し、10.9万ドル(約1559万円)を超える高騰を見せた。
トランプ米大統領が今年1月に米国証券取引委員会(SEC)の委員長に指名したポール・アトキンス氏が、今週、SEC委員長として宣誓就任した。
2020年にストラテジーによる最初のビットコイン購入を主導したセイラー氏は、最近のX投稿でこの人事を称賛した。
同氏は「SECのアトキンス委員長はビットコインの今後にとって良い存在となるだろう」と述べた。
FRBの仮想通貨ガイドラインの終了と、それに伴うビットコインのブームは、伝統的な金融投資家が分散型取引所(DEX) などを含むデジタル資産全体を探求するきっかけとなる可能性がある。