非代替性トークン(NFT)市場は6日、活況を呈しており、その日次取引高が2,000万ドル(約27億円)を超える水準に達している。特に、ソラナ(SOL)ブロックチェーンが注目を集めており、日次NFT売上高でイーサリアム(ETH)を上回るという重要な転換点を迎た。
ソラナ、NFT市場での台頭
オンチェーンの仮想通貨(暗号資産)市場データ集約サイトであるCryptoSlam.ioによれば、世界のNFT市場は再び活発化している。過去24時間でNFTの売上高は25%以上増加し、取引高は2,000万ドル(約27億円)に達した。
この期間、ソラナ(SOL)ベースのNFTコレクションは560万ドル(約7.6億円)の取引高を記録し、前日比140%の増加となった。この急増は、2025年2月にローンチされたParadiseというNFTコレクションの復活によるものとされている。
Paradiseは、ソラナブロックチェーン上に8,888点限定で展開されており、過去数日間でNFTコミュニティで大きな注目を集めている。
一方、これまで多くの有力なNFTコレクションをホストしてきたイーサリアム(ETH)は、同期間中に550万ドル(約7.5億円)の取引高を記録したが、前日比5.83%の減少となった。
Paradise NFTコレクションの影響
Paradiseは、ソラナブロックチェーン上で展開される限定8,888点のNFTコレクションであり、その独自性と希少性から多くの投資家やコレクターの関心を集めている。このコレクションの再浮上が、ソラナのNFT取引高急増の主要因とされている。
米国の規制動向とNFT市場
NFT市場全体の売上増加は、米国の政治的および規制上の状況の変化など、複数の要因によるものと考えられる。
今月初め、米国証券取引委員会(SEC)は、著名NFTスタジオであるYuga Labsや、Bored Ape Yacht ClubおよびMutant Ape Yacht ClubのNFTクリエイターに対する調査を終了した。
また、OpenSeaなどの著名なNFTプロジェクトに対する調査も終了している。これらの動きは、NFT市場の信頼性と透明性を高め、投資家やクリエイターにとっての安心材料となっている。
After 3+ years, the SEC has officially closed its investigation into Yuga Labs.
This is a huge win for NFTs and all creators pushing our ecosystem forward. NFTs are not securities.
— Yuga Labs (@yugalabs) March 3, 2025
ソラナの技術的優位性
ソラナは、その高いスケーラビリティと低い取引手数料により、NFT市場での存在感を強めている。これにより、多くの新しい仮想通貨プロジェクトやミームコインがソラナ上で展開される傾向が見られる。これらの要素が、ソラナのNFT取引高増加に寄与していると考えられる。
まとめ
ソラナのNFT取引高が急増し、日次売上高でイーサリアムを上回ったことは、NFT市場におけるブロックチェーン間の競争が激化していることを示している。Paradiseのような新しい仮想通貨プロジェクトの成功や、規制環境の変化が市場全体に影響を与えている。
今後も、ソラナとイーサリアムの動向、そしてNFT市場全体の発展に注目が集まるだろう。