Crypto.comは21日、MiFIDライセンスを取得し、ヨーロッパ経済地域全体で仮想通貨デリバティブの提供を開始すると発表した。
このMiFID(金融商品市場指令)ライセンスの取得により、Crypto.comはヨーロッパ経済地域(EEA)内の顧客に対して、法的に認可された暗号資産(仮想通貨)デリバティブ取引サービスを展開できるようになった。
これにより、同社は現地の規制に準拠しながら、サービスの拡大と信頼性の向上を図る意向だ。
Our latest regulatory milestone! We are proud to have secured our MiFID licence, which will allow us to offer eligible users across Europe access to traditional investment services, including securities, derivatives, and more!
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— Crypto.com (@cryptocom) May 21, 2025
MiFIDライセンス取得の意義
MiFIDライセンスは、ヨーロッパ連合(EU)内で金融商品を提供する企業にとって不可欠な認可である。
これにより、Crypto.comは仮想通貨デリバティブの提供に関して、欧州の金融規制当局の監督下で業務を行うことができるようになった。
仮想通貨デリバティブとは、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)などの仮想通貨の価格変動を基にした金融商品であり、投資家は現物の仮想通貨を保有せずに価格変動の利益を狙うことができる。
従来、仮想通貨デリバティブの提供には高い規制基準が求められていたが、今回の認可取得は同社の信頼性向上にも寄与する。
ヨーロッパ経済地域全体でのサービス展開
Crypto.comは、このライセンス取得を契機に、ヨーロッパ経済地域全体で仮想通貨デリバティブ取引サービスの提供を開始する。
これにより、EEA加盟国の利用者は、より安全かつ透明性の高い環境で仮想通貨デリバティブの取引が可能となる。
また、同社は規制順守を最優先事項とし、現地の法律や基準に則ったサービス運営を徹底していく方針を示している。
これにより、仮想通貨市場における信頼性の強化や投資家保護の観点からも、同社の動向が注目されている。
今後の展望と市場への影響
Crypto.comの今回の動きは、ヨーロッパにおける仮想通貨デリバティブ市場の拡大に弾みをつけるものと見られる。
規制当局の認可を受けたサービスの登場は、従来参入をためらっていた機関投資家や個人投資家にも安心感をもたらす可能性がある。
今後は、他の仮想通貨取引所も同様に規制順守を強化し、ヨーロッパ市場での競争が激化することが予想される。
Crypto.comは、今回のMiFIDライセンス取得を足掛かりに、グローバルなサービス展開と新たな金融商品の開発にも注力していく方針だ。