ビットコイン、史上最高値目前に10万ドルの心理的節目へ接近

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高いデジタル崖の縁に立つビットコインのコイン

ビットコイン(BTC)は8日、10万ドル(約1,430万円)の心理的な節目に迫った

ビットコイン急伸、10万ドル到達寸前

ビットコインは、99,200ドル(約1,417万円)から99,700ドル(約1,425万円)の狭いレンジで推移している。これは2025年2月上旬以来となる、10万ドルの大台に最も近い価格帯となった。

4月初旬から約31.8%上昇し、強い値動きを見せている。背景には、機関投資家からの安定的な需要と市場心理の変化がある。

投資家やアナリストは、10万ドル突破が新たな史上最高値(ATH)への起点になると見ている。

機関投資家の動向とテクニカル要因

米モルガン・スタンレーが自社のイートレードでスポット型暗号資産(仮想通貨)取引を2026年にも開始する計画を表明し、市場に安心感を与えた。

さらに、米ストラテジーによる210億ドル(約3兆30億円)規模の株式調達を通じたBTC追加購入の意向が明らかになった。

ビットコインはペナント型パターンの上抜けを記録し、テクニカル分析上はさらなる上昇が期待されている。

市場心理とマクロ経済の影響

経済の先行き不透明感やUTX政策への懸念から、ビットコインが安全資産として注目を集めている。

著名投資家のアンソニー・ポンプリアーノ氏やサムソン・モウ氏などもSNS上で10万ドル到達の可能性を発信している。

BTC連動型銘柄であるスタックス(STX)も前夜に10%高となり、ビットコイン高騰を見込む動きが波及している。

連邦準備制度理事会(FOMC)が金利を据え置いた後には97,000ドル(約1,387万円)から96,100ドル(約1,374万円)まで一時下落したものの、すぐに持ち直し、強さを示した。

今後の展望と注意点

強気筋の中には、今後20万ドル(約2,860万円)やそれ以上と予想する声もあり、一部アナリストは50万ドルから100万ドル(約7,150万円から1億4,300万円)への到達を見込んでいる。

10万ドル超えが現実となれば、短期的な取引量の急増やさらに仮想通貨投資家を惹きつける強気相場への転換が予想される。

一方、9万5,000ドル(約1,359万円)付近にはショートポジションも多く、上抜けによるショートカバーでさらなる上昇圧力がかかる可能性がある。

ビットコインは金利や経済政策など外部要因の影響を受けつつも、独自の強気基調を維持している。今後の値動きと市場の動向に引き続き注目が集まる。

追記:日本時間9日深夜、ビットコインが2025年1月以来となる10万ドルの大台を再突破。

昨年12月の史上初突破後、一時大きく下落していたが、5月に入り上昇基調が鮮明になっている。

ビットコインチャート

著者: 峯 竜也

暗号資産とブロックチェーン技術に特化したジャーナリスト。業界の最新動向や市場分析を発信。技術的な深掘りから初心者向けガイドまで、幅広い読者に向けたコンテンツ制作を得意とする。