Circle、クロスチェーンUSDC基盤Gatewayを発表

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私たちを信頼する理由
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複数のブロックチェーンに接続されたUSDCのシンボルが描かれた未来的なイメージ。

ステーブルコインUSDCの発行元であるCircleは1日、複数ブロックチェーン間のUSDCへのアクセスを統合する新ソリューション、Circle Gatewayの導入を伝えた

このソリューションは、ブロックチェーンネットワーク間で分断されていた流動性の問題を解決することを目的としている。

従来のブリッジング(資産の移動)メカニズムを介さずに、USDC残高へのシームレスなアクセスを可能にする。

Circle Gatewayは、複数のチェーンからのUSDCを単一のスマートコントラクトに集約する。これにより、イーサリアム、アバランチ、Baseといったネットワーク間での即時入出金が実現する。

分断された流動性とUXの課題を解決

これまでの暗号資産(仮想通貨)の利用では、異なるチェーン間でUSDCを移動させる際に手動のブリッジングが必要であり、非効率性や遅延が生じていた。

Circle Gatewayは、リアルタイムでのクロスチェーン利用を可能にすることでこの問題を解消する。

また、ユーザーは自身の資産を完全に管理できる非管理型(ノンカストディアル)モデルを採用しているため、ブリッジングに伴う管理リスクが排除される。

企業にとっても、複数チェーンで個別の準備金を維持することによる高い運営コストが課題だった。同ソリューションは流動性を一元化することで、これらのコストを削減し、資本効率を向上させる。

7月のテストネット展開と今後の展望

Circle Gatewayは2025年7月に、イーサリアム(ETH)、アバランチ(AVAX)、Baseの各テストネットで先行展開される予定だ。将来的には対応するブロックチェーンをさらに拡大し、相互運用性を高める計画である。

USDCは米ドルに連動するステーブルコインで、時価総額では第2位に位置する。その準備金は規制下にある米国の金融機関で保管され、毎月監査を受けている。

今回の発表は、Circleが評価額460億ドル(約6兆6240億円)に達し、新規株式公開(IPO)を進める中で行われた。

同社は米国の国法銀行免許も申請しており、規制準拠と金融インフラとしての役割強化を目指している。

Circleのジェレミー・アレールCEOは、Gatewayを「ステーブルコインが大規模に採用されるタイミングに間に合った重要なインフラのアップグレードだ」と述べた。

著者: 名本 太陽

仮想通貨専門のWebライター。2017年からブロックチェーン業界に携わり、国内外の仮想通貨取引所やDeFiプロジェクトのホワイトペーパー、解説記事、プレスリリースを多数執筆。金融メディアでの連載経験もあり。専門はDeFi、NFT、メタバースで、最新トレンドに基づいた正確かつ分かりやすいコンテンツ制作を得意とする。