トランプコイン保有者向けイベントが開催、ミームコインに追い風

私たちを信頼する理由
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ミームコインイベントを象徴するカラフルな会場とコインイメージ

ドナルド・トランプ米大統領は5月22日、自身のミームコインを大量保有する220名をホワイトハウスまたはバージニア州のゴルフクラブに招く

このイベントは、暗号資産(仮想通貨)の中でも特にミームコインが文化や金融、そして政治の重要な存在へと成長していることを象徴している。

トランプ氏のイベントが市場に与える影響

トランプ大統領の招待を受け急騰するTRUMPトークンのイメージ

今回の招待イベントへの参加資格を得たトランプコインの巨大な保有者(いわゆるクジラ)の中では、イベントの資格確定直後から保有コインの一部を売却する動きが見られた。

この現象は、イベント参加のために買い増した後、高値で売却して利益確定を狙う手法とみられている。

5月12日時点で基準を満たした保有者のうち、約34名がイベント資格確定後すぐ売却に動いた。

参加するのは、米国をはじめアジアや欧州の著名な起業家や投資家たちだ。

ただし、全員に厳格な身元調査が課される見通しである。

イベントでは、VIPツアーや食事会、プライベートレセプションなどが予定され、トランプ氏と直接交流できる機会もあるという。

トランプ氏側は「政治的な目的はない」としているが、批判的な声もあり、仮想通貨による外国からの影響懸念や業界ロビー活動、利益相反といった問題提起が続いている。

それでも、こうした論争は市場の関心を一層高め、トランプ氏のミームコインは過去1カ月で62%上昇するなど価格も堅調だ。

メキシコの物流企業や中国のSNS企業も参入を発表するなど、ミームコイン市場の勢いを後押ししている。

注目集めるミームコイン、新興銘柄も期待

ビットコインの金色のコインと跳ねる雄牛が描かれた近未来的なイメージ

ミームコイン人気が高まる中、新たな銘柄にも注目が集まっている。

その一つがBTC Bull Token(BTCBULL)だ。

同トークンは、一定のビットコイン価格到達時にBTCBULL保有者へビットコインをエアドロップ(無料配布)する仕組みを備えている。

さらに特定価格に達した際にBTCBULLトークンを減らして供給量を調整するバーン(焼却)機能も備えている。

現在実施中のトークンセールでは600万ドル(約8億6,400万円)以上を調達済みだ。

BTC Bull Tokenの公式サイトを見る

一方でMIND of Pepe(MIND)も注目度が高い。

人気ミームコインであるPEPE(ペペ)に、人工知能(AI)を搭載したプロジェクトだ。

AIが最新の仮想通貨情報を収集し、MIND保有者や公式SNSで有益な情報を配信する仕組みを持つ。

トークンセールでの調達額は960万ドル(約1億3,800万円)を突破している。

MIND of Pepeの公式サイトを見る

ミームコイン市場の今後と注意点

トランプ氏のミームコインイベントは話題に事欠かないが、今回紹介したBTC Bull TokenやMIND of Pepeなど、実用性のあるミームコインが今後の市場を牽引する可能性もある。

新興ミームコインの多くは面白さだけでなく、エアドロップ・AI分析・DeFi機能など具体的な価値を追求している。

こうした流れは、仮想通貨市場全体の成熟と多様化を示しているといえるだろう。

ただし、仮想通貨市場は値動きが激しく、リスクも高い。

紹介した各銘柄も含めて、仮想通貨は情報収集と冷静な判断が不可欠だ。

著者: 峯 竜也

暗号資産とブロックチェーン技術に特化したジャーナリスト。業界の最新動向や市場分析を発信。技術的な深掘りから初心者向けガイドまで、幅広い読者に向けたコンテンツ制作を得意とする。