大手暗号資産(仮想通貨)取引所のKraken(クラーケン)は17日、組織再編の一環として数百人規模の人員削減を実施した。
IPO準備に向けた組織再編
今回の人員削減は、2024年後半に発表された再編計画の一部である。同社は2024年10月、従業員の15%に相当する400人を削減した。これは、米国での新規株式公開(IPO)の準備を進めるための措置である。
Krakenは業務の最適化と冗長性削減に注力し、投資家に効率的な組織体制を示す狙いで再編を進めた。IPO後には、新たな仮想通貨 上場予定の発表が期待される。
競争力強化と経営体制の刷新
今回の再編は、部門間の縦割りを解消し、組織の俊敏性向上を目的としている。同社は、最近注目を集めるAI仮想通貨分野での競争強化を狙い、従来の管理体制の見直しを進めた。
背景には、仮想通貨市場におけるAI駆動型企業との競争激化がある。KrakenはWeb3基盤の連携ツールや分散型意思決定の導入により競争力の維持を狙った。また、ユーザーがWeb3ウォレットをシームレスに利用できる環境整備も検討している。
また、同社はAI技術の統合と分散型ワークフローの強化を重視し、スケーラビリティ向上と市場変化への迅速な対応を目指す。2024年10月、Arjun Sethi氏とDave Ripley氏が共同最高経営責任者(CEO)に就任し、再編とIPO準備を統括している。