AIエージェント「ElizaOS」は1月下旬、ブランド名を変更し、AIエージェント分野への注力を強化すると発表した。
同プロジェクトは元々ai16zという名称だったが、Andreessen Horowitz(アンドリーセン・ホロウィッツ:米国のベンチャーキャピタル)との混同を回避するため、ElizaOSに改めた。
リブランディングにより、ElizaOSはAIエージェント領域での独自性を高め、業界大手との協業を目指す。
AIを軸としたDAO(ブロックチェーン上での自律的なガバナンス組織)としても注目されており、暗号資産(仮想通貨)プレセール段階から投資家の関心を集めている。
AIエージェント市場への注力と成長
ElizaOSは2024年10月、ai16zとして発足した。
当初はAIを活用した分散型取引ファンドを目指していたが、開発範囲を拡大し、AI・ブロックチェーン・DAOを統合するプロジェクトへと進化した。
ブランド名の変更は、Andreessen Horowitzとの名称類似を解消するのが主な狙いだった。
この再編により、ElizaOSは競争の激しいAI市場で独立した地位を確立し、独自の成長路線を選択できるようになった。
同プロジェクトは管理資産を増やしながら、高度なAIエージェント機能を開発している。
この成長により、ElizaOSはAIエージェントエコシステムの主要なプレイヤーとなりつつある。
技術開発と将来の展望
ElizaOS v2の開発では、AIエージェントを自律学習と意思決定が可能なシステムへと進化させる方針が示されている。
イベント駆動型アクション、独立した意思決定、継続的な学習などの機能強化によって、多様な産業への応用が期待されている。
分散型金融(DeFi)、ヘルスケア、ゲームなど幅広い分野で、この技術が効率化と新たなビジネス機会をもたらす可能性がある。
また、ElizaOS以外にも「Eliza Wakes Up」というプロジェクトが進行中で、感情知能を備えた人間型ロボット「Eliza」を開発しようとしている。
AI、ロボティクス、ブロックチェーンを組み合わせた「Eliza」は、コンパニオンとしての役割を担う見通しだ。
独立性と適応性を重視するElizaOSは、今後も多様な産業と協力し、イノベーションを推進するとみられている。
MIND of Pepe:新しい仮想通貨のプレセールが注目
AI技術とブロックチェーンを組み合わせる試みはElizaOSだけではない。
2025年初頭に登場したMIND of Pepe(MIND)は、AIエージェントとネットミームを統合した異色のAI仮想通貨だ。
MINDはイーサリアム(ETH)上で動作し、自己進化型のAIエージェントを備える。
このエージェントはコミュニティとの対話やソーシャルメディアのトレンド分析、MIND保有者に向けた市場情報の提供、さらには新しいトークンの自律的な発行まで行う設計とされる。
ミームコインの要素を踏まえながら、AIを直接トークン運用に組み込む点が特徴だ。
2025年3月時点で、この新しい仮想通貨のMINDのプレセールは797万ドル(約11億5000万円)超を調達し、ステーキングによる高い年換算利回り(APY)を提供している。
単なるミームコインの枠を超えた試みとして、多くの投資家がMINDの動向を注視している。
今後の詳細な機能発表やdApps(ブロックチェーン上で動作する分散型アプリ)の統合計画など、追加情報が期待されている。