2018年はICOにとっての好調な年ではなかったが、将来に向けていくつかの素晴らしい発展がありました。
まず、マルタやエストニアの台頭により、法令が明確化され、なおかつブロックチェーンを用いたビジネスの間口が世界的に広がったこと。
そして、STOをはじめとしたより法令に即した形での資金調達に業界の目が向けられたこと。
投資家やユーザーが経験を積み、目を養ったことによって先的なプロジェクトが淘汰され、よりプロジェクトの質が求められるようになったこと。
これらの変化を私は業界の成長と見ています。ゆりかごの中で優しく揺られていた技術が社会からの視線を受け、時に厳しく接されることにより、成熟した青年に向かってゆく。そのような成長の過程をいま我々は目にしているます。
ブロックチェーン技術はよくインターネットと並んで評されますが、パケット通信の論文が発表されてから商品化されるまでに約24年という時間を要しました。ブロックチェーンは2008年に論文が発表されてからまだわずか10年ほどしか経過していませんが、すでに多くの業界で実用段階にきています。ブロックチェーンのユースケースは幅広く、その用途は金融にとどまりません。
ストレージサービスやゲーム、知的財産権の保護や医療をはじめとして多くの業界からプロジェクトが発足した2018年は将来、ブロックチェーン技術の転換期と呼ばれるようになるでしょう。
そして、この転換がエネルギーとなり、2019年には技術革新と応用が更に進むはずです。2019年はブロックチェーンそのものへの興味関心が高まり、これまでこの業界に目を向けなかった人々が率先して使い方を模索、発信してゆく年になると私は予測しています。
私は今後もこの業界を見守り、そして発展してゆくサポートを続けるつもりです。