イーサリアム(Ethereum)のレイヤー2スケーリングソリューションBaseは日本時間7月16日、トランザクション処理速度を10倍に向上させる技術アップグレードを実施した。
内容は同日のイベント、A New Day Oneで明らかになった。
Flashblocksで高速化、Basechainに改称
今回の中核技術はFlashblocksと呼ばれ、ブロックタイムを従来の2秒から約200ミリ秒に短縮。Baseは最速クラスのイーサリアムL2としての地位を強化した。
また、Baseはこのアップグレードと同時に、ネットワーク名称をBasechainへと変更。Coinbase開発という出自を超え、より広範なエコシステムを志向するリブランディングとなった。
高速処理はゲームやリアルタイム取引といった分野での活用が期待され、ソラナ(Solana)やポリゴン(Polygon)との競争も視野に入れている。
エコシステム拡大に向けたNext Chapter戦略
Basechainのアップグレードは、Next Chapterと題されたエコシステム拡大戦略の一環でもある。
ユーザー向けにはCoinbase WalletをリブランドしたBase Appが導入され、ソーシャル・取引・検索機能が統合。MagicSpendにより、Coinbase残高から直接ガス代を支払えるようになる。
開発者向けにはBase Buildと呼ばれるツール群を提供。助成金や簡素な開発支援を通じ、アプリ成長を後押しする狙いがある。
Baseはユーザー体験と開発者支援を両軸に据えたエコシステム強化を進めており、その拡大はアルトコイン市場にも波及している。